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スペシャル対談:加藤公一レオ×西井敏恭
これからどうなる? ダイレクトマーケティングの未来

 ネットで炎上したアドテック九州のLPデザイン、ブランドが持つ二面性、「アトリビューションを言い訳に使うな」といった刺激的な発言から、ECの世界を大きく変えるアイデアまで、再び実現した日本のダイレクトマーケティングを牽引する2人の対話をお届けします。

「アドテック九州」の続編を東京で

 福岡で6月に開催された「アドテック九州」。そこで注目を集めたセッション「これが通販王国、九州が誇る最強ダイレクトマーケティング!」に登壇した、売れるネット広告社の加藤公一レオ氏、ドクターシーラボの西井敏恭氏。語りつくせなかったダイレクトマーケティングの深い話を聞きたいと、ALBERTとエムティーアイが東京で“アドテック九州 番外編”を開催した。

(左から)塚本守章氏、西井敏恭氏、加藤公一レオ氏、小畑陽一氏
(左から)塚本守章氏、西井敏恭氏、加藤公一レオ氏、小畑陽一氏

 7月10日、「ダイレクトマーケティング成功の秘訣と未来の戦略」と題して行われたセミナーには、九州代表の加藤氏と東京代表の西井氏に加えて、エムティーアイの小畑陽一氏が登場。ALBERTの塚本守章氏がモデレータを務めた議論は、冒頭から刺激的な展開となった。

炎上したあのランディングページの舞台裏を、加藤公一レオ氏が語る

 最初のテーマは「ダイレクトマーケティングとブランディングの関係性」。話のとっかかりとなったのは、ネットで批判されたアドテック九州のカンファレンスパスのランディングページ(LP)とボタンのデザイン。最新のデジタルマーケティングがテーマのグローバルカンファレンス「ad:tech」のイメージをくつがえす、意表を突いた大胆なデザインは賛否両論を巻き起こした。

 「まじめなテック系イベントなのにこのLPは完全にふざけている」「見ているだけで恥ずかしい」といった声があがった一方で、「来場者の獲得が目的だから、ブランディングよりも集客の結果が大事。クールなこと、ブランディングばかり意識してもしょうがない」という声もあった。そして結果は、初回のアドテック東京の登録者数3170名を上回る、3488名の登録を集めたのである。

 この問題について加藤氏と話をしたかったという西井氏は、次のように語り始めた。

株式会社ドクターシーラボ マーケティング部 eコマースグループ グループ長西井 敏恭(にしい としやす)氏
株式会社ドクターシーラボ
マーケティング部
eコマースグループ グループ長
西井 敏恭氏

 「今回のアドテック九州のLPについては、いろんな意見があっていいと思うが、私はアリだと思う。なぜかというと『ブランドは体験すべきもの、体験しないとわからないもの』と考えているから。(ネット通販でも)無料サンプルで商品を体験しないかぎり、そのブランドに本質的に触れることはできない。アドテックも同じ。参加して、アドテックの面白さを知って、はじめてブランディングが成り立つと思う。」

 アドテック九州のボードメンバーでもあった加藤公一レオ氏は「あのLPはもともとジョークだった。普通のアドテック九州のサイトもあったが、せっかく九州でやるんだから、デザイナーを紹介するのでコテコテの通販風のLPをつくろうと。そうしたら既存サイトの何倍もの人を集めてしまった。」

 なぜそれが可能だったのか。「理由はすごくシンプル。今までのアドテック東京のサイトは有料パスがメイン。アドテック九州では、無料から入ってアップセルするパターン。さらにフォーム一体型にしたことなど、いろんな要素が功を奏した」と、加藤氏が常々唱えているネット通販の王道パターンを応用していたことを明かした。

株式会社売れるネット広告社 代表取締役社長 加藤 公一 レオ氏
株式会社売れるネット広告社
代表取締役社長 加藤 公一 レオ氏

 ネットでは「これをつくったのは加藤公一レオだろう」と氏を叩く人も多かった。「それについては僕も反論したけれど、広告とかサイト一本でブランドなんてできない。それはマーケティングやってる人たちのおごりだと思う」と語る加藤氏に、「本当にそう思う。僕のさっきの発言もそういう意味」と西井氏も応じた。

 「結局、かっこいいブランドをつくる広告と、売上を上げるための広告がある。やずや、ユニクロ、ソフトバンクもそう。ブランディング媒体のスポットCMは上品だが、刈り取り媒体のチラシやウェブはコテコテ。ブランドに二面性があってもいいというのが僕のロジック。成功しているブランドはそれをうまく使っている」(加藤氏)

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2013/08/06 11:00 https://markezine.jp/article/detail/18195

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