(2)シンプルなシナリオから徐々に改善~顧客像の見える化で掘り起こし効果を向上
そして運用の成果を高める2つ目のポイント、シンプルなシナリオから徐々に改善するという点について、北村氏はある消費財メーカーとの取り組みを紹介。「これまでマス広告を主に展開されてきたので、まずは顧客像の“見える化”を図りました」と言う。
同社では毎月、ポイントの明細とおすすめ商品情報を一斉配信していたが、「非アクティブユーザーにはポイント明細より休眠掘り起しを目的としたアプローチをすべきでは」との考えから、まず6か月内の購入の有無、また男女別で、メールの内容を切り分けた。
すると、意外にも6~10か月の間が空いている人からも反応が。「そこで、同社での休眠顧客は『10か月以上購入がない人』と設定し直し、再度アプローチを試したところ、開封率やコンバージョンが向上しました」と北村氏は語る。
こうしたトライアルが非常に重要、と北村氏は話す。「細かいセグメンテーションが大事だと分かっていながら、母数が減ると見込める売上の総額は下がってしまうので、なかなか絞りきれない状況があります。ですが一斉配信では離反を招き、結局母数は減ってしまう。そこで、このケースでの“休眠顧客”の適切なラインが分かったように、段階を追ってシナリオを精緻化させていくことが、リスクを最小化しながら売上向上を図るためには有効です」
さらにこのケースでは、休眠顧客の掘り起こしのほか、「なぜ休眠してしまったのか」という休眠化の理由にも着目した。これまでの経験から大きく2つの仮説を立て、それに応じたメールキャンペーンも実施された。
一歩先ゆくメールマーケティングも、まずは仮説から
「キャンペーンマネジメントシステムで行う施策は、最初は緩い仮説でいい」と北村氏。「ただし、最終的にパターンが確立されるまでは、根気強く検証と改善を繰り返すことが必要です。それは、人の頭によるもの。適切なシステムで作業的な負荷を圧縮して、人にしかできないところに注力することで、成果を大きく向上させることが可能です」
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高島 知子(タカシマ トモコ)
フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。
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