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マーケティングの未来を探求!MZ Day 2007レポート

【MZDayレポート】お客さまとの関係を濃密にする新手法 ルールベース・リコメンデーションとは

「Rtoaster」が実現するユーザ側情報に基づくレコメンデーション

 なお、ブレインパッドが開発したルールベース「レコメンデーションシステム Rtoaster」は、単純にアクセスログを訪問者単位で取得・保持するのではなく、各人のクリック行動をスコア化することにより、アクセスログ解析を行うというものだ。これによって膨大なログデータを圧縮し、サーバー設置型だけでなく、軽いASPサービスとして利用ができる。その他、既存のWebサイトにタグを入れるだけで容易にルールベースのレコメンデーション場所が指定でき、SEO対策などにも影響を及ぼさないなど、導入が簡単であることも大きな特徴だ。

 訪問者はCookieで判別され、「訪問回数」や「総PV数」といったデフォルトの設定項目だけでなく、「メルマガAからの来訪」「前回アクセスからの間隔」といったルールを自由に設定でき、設定も結果も視覚的に表示されるので、マーケティング担当者が感覚的に操作が可能だ。

Rtoaster スコアルール設定画面イメージ

 ただし、サイト側に明確なシナリオがあればルール設定は容易だが、確信が得られるルールをあらかじめ持っていないこともままある。「Rtoaster」であれば、そうした藐然としたルールであっても、ランダムに複数のコンテンツを表示させ、効果を検証することができる。また、同じエリアに対して複数のルールを持たせることも可能だ。

 その際にはプライオリティを設定しておけば、高い順番に表示されるようになる。そうした細やかなルール設定の具体例として「サイト訪問回数」「検索キーワード」「流入元」「過去のスコア」「クリック傾向」といった活用例が示された。もちろん、他のメディアやリアルショップなどで得られた顧客データを活用することも可能だという。現在「Rtoaster」は2006年11月にリリース後、10数社に採用されている。その中から、大手通販企業である「株式会社セシール」の取り組みが紹介された。

 最後に、こうした事例の中から効果的なレコメンデーションルールの策定について得られたノウハウの一部が紹介された。成功のポイントとしては、「サイト訪問者の「進化モデル」(コミュニケーション・シナリオ)を持つこと」「ルールよりむしろ顧客が求めているコンテンツを提供すること」「企業のマーケティング戦略と密接に連携していること」「スモールスタートではじめること」などが上げられる。いずれにしても、リアルなマーケティングの感覚を大切にすることが重要であり、ブレインパットはそこにツールとして役立つことで支援していきたいと締めくくられた。

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウマミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの製作などを経て独立。ビジネス系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/10/02 10:00 https://markezine.jp/article/detail/1852

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