ミクロの視点から改善案を発見する
LPO施策を実践する際、そのフローは大きく3つに分けられる。そして、はじめに行う改善案を発見するステップでは、マクロとミクロの2つのアプローチがある。
「マクロは経営やマーケティングからの視点、ミクロは一人ひとりのユーザーが何を考えているのか、という視点です。今日はミクロの視点からお話します」と山本氏は神戸神奈川アイクリニックの事例を紹介する。
レーシック事業を中心とし、全国7都市に展開する神戸神奈川アイクリニックは、WEBサイトにおけるKPIを「無料適応診断の申込み」に設定。つまり、WEBから申込みをしてもらい、実際に病院に来てもらうことをゴールとした。
ランディングページの改善にあたり、まずはユーザーテストを実施。データアーティストが提供するユーザーテストでは、テストモニターが実際にサイトを使い、その際の様子を画面に撮り、画面の動きを記録。さらに、なぜそのボタンをクリックしたのかなど、口に出して解説してもらう。このテストから得られたデータから、改善案を導き出す。
「テストモニターには、そのサイトに辿りつくところから行ってもらいます。この事例の場合は、レーシック手術を行う病院を検索するところから始めてもらいました。アクセス解析ではアクセス人数、マウストラッキングではマウスの動きしかわかりませんが、ユーザーテストのようにビデオにユーザーの一連の動きを記録することで、サンプルは少人数でもページ全体の課題を把握することができます」
ユーザーテストから見えてきたランディングページの改善案
先のユーザーテストの結果から、テストモニターは執刀医に対する詳細情報を求めること、適応検査/手術の詳細(全体の流れの中の適応検査の位置づけ、必要書類)の情報を求めていることが明らかになった。そこから、神戸神奈川アイクリニックのランディングページの改善案が見えてきた。
「まず、執刀医に対する情報提供が十分でないのではないか、という仮説が導きだされました。さらに、施術前日に何をしたらよいのか、当日はコンタクトを外しておいた方がよいのか、保険証はいるのか……といった適応検査までの流れが記述されておらず、不安を与えていることも明らかになりました」
このように、ユーザーテストからいくつかの改善案が見つかったが、それらの点を全て闇雲に改善すればいいわけではない。「一個人の意見なのか、万人に当てはまることなのか。実施した方がよいのか、実施するとしたらどうしたら良いのか、次のステップとして改善案の精査をする必要があります」
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