定量データx定性データを掛け合わせて、顧客の見える化を図る
「見える化エンジン」 「カスタマーリングス」 などのマーケティング支援ツールをすでに1,000社以上に提供し、企業におけるデータの可視化をサポートしているプラスアルファ・コンサルティング。
同社 取締役の鈴村賢治氏は、「自社のお客様の姿が本当に見えているか。これを一つの問題提起とさせていただきたいと思います」と切り出す。現在、さまざまなデータ分析ツールが出ているが、データを扱う専門家向けの仕様が多く、マーケターにとっては自社の顧客を感覚的につかみにくいことが多い。分析過程がブラックボックス化し、科学的視点で意思決定をしたくても結局は経験と勘を頼りにした判断になりがちだという。「その点、データが可視化されると、顧客視点が養われます」と鈴村氏。それこそが、ビッグデータから得られる資産になる。
まず、現在のビッグデータの分析手法には、定量データを分析するデータマイニングと、定性データを分析するテキストマイニングの2つがある。定量データからは結果を導き出すことができ、また定性データからは理由を推測することができる。
「例えばコンビニエンスストアのPOSデータからは、ある店舗である商品が若年女性に売れている、といった事実情報が分かります。その理由を知るには、アンケートなどによって定性情報を収集したりします。この2つをうまく掛け合わせて活用することがポイントです」
テキストマイニングに必要な2つの視点
鈴村氏より、まず定性データの活用から解説された。
1.アンケートの自由記述
2.相談窓口に寄せられる問い合わせ
3.ソーシャルメディア
最近のトレンドとして、鈴村氏は3つ目のソーシャルメディア上の声に注目していると述べる。Twitterなどに代表されるソーシャルメディアには顧客のさまざまな気持ちや思いが大量に投稿されており、市場の反響を把握するなどの有用性は高いが、手作業ですべてを網羅することはできない。
そこで頼りになるのが、テキストマイニング技術である。例えば「見える化エンジン」では、自由なキーワードで、TwitterやFacebook、ブログなどへの投稿内容を集め、それを可視化することができる。
「テキストマイニングには“虫の目”と“鳥の目”が必要」と、鈴村氏は話す。「仮に1万件のテキストデータを読んだとしても、それはあくまで“虫の目”で確認したに過ぎません。大まかなトレンドは、“鳥の目”で俯瞰しなければつかめません。かといって、気になる傾向があったときに改めて生の意見を参照できないと、実際の理由や背景が分からず、マーケティングに活かすヒントとしては役に立ちません。そこで『見える化エンジン』では、操作画面上で“虫の目”と“鳥の目”を行き来できる機能にこだわっています」
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