事例:新商品プロモーションのTwitter反響分析
具体的には、言語解析によってポジティブな内容とネガティブな内容の件数をそれぞれリストアップしたり、それらを色で示したり、多いキーワードを大きく表示したりすることができる。
「これにより、どのような意見が多いのか、その理由は何なのかが視覚的に捉えられる」と鈴村氏。また、ソーシャルメディア上の声はマス広告やテレビ番組などのパブリシティなどの影響も大きく受けるため、それらとの関連も容易に把握できる。
実際にソーシャルメディアにおけるテキストマイニングをマーケティングに活用した事例として、鈴村氏はキリンビバレッジ「午後の紅茶」のプロモーション反響分析を挙げる。同商品は今年4月9日にリニューアルし、1か月間で18万件ものツイートがあった。だがその数の半分近い7万5,000件は、なぜか4月22日に集中していた。
実態を詳しく分析したところ、いくつかの種類があるパッケージイラストを集めるとパラパラ漫画になる、という事実を紹介する動画が「すごい」「びっくり」といった驚きの声とともに爆発的に拡散していることが分かった。
ツイートの内容を分析すると、その話題は前述の「パッケージの秘密」のほかに、ユニークなキャンペーンや味、新CMへの反響など5つに集約された。分析画面上では、その言葉同士の結びつきも分かるので、今回の新商品プロモーションが世の中にどのように広がっていったのかを把握することができた。
事例:ブログのトレンド分析結果を、店頭プロモーション企画へ活用
ほかにも、ソーシャルメディア分析から世の中のトレンドを把握して、企画のヒントの発見・提案力の強化につなげたいといった相談も広告代理店やPR・プロモーション企画会社から多く寄せられているという。ある企業では、流通業に店頭プロモーションを提案する際、どの季節にどのような“ママ友会”が行われているかを分析し、そのパーティープランに合わせた店頭づくりを企画している。
「これまではマーケターや営業担当者が経験と勘で企画することが多かった領域でも、生活者の声を分析することで、科学的な裏付けをした企画立案が可能になります。さらにその企画の効果測定が可能な点も、導入企業に好評です」と鈴村氏。
また、ソーシャルメディア分析、特にTwitter分析においてネックがあるとすれば、それは投稿したユーザーの属性がはっきりしないことだった。年齢や性別が正確に分からないと、その後のターゲティングなどに反映させることが難しいからだ。
その点を、 「見える化エンジン」 では今年に追加したユーザープロファイル推定機能にて解決。過去のツイートから「僕」「彼女」などの自称から性別を、「大学」「孫」などの話題から年代を推測したり、居住地を推測したりすることができるようになった。これにより、商品に関するツイートが多い年代を競合商品と比較するなど、顧客属性を使ったさらに細かい分析が可能になった。
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