事例で考える「AdWordsとマーチャントセンターの関係」
AdWordsとマーチャントセンターをリンクしたら、AdWords側のキャンペーンや広告グループが商品情報のどの部分をターゲットにするのかを指定するために、「商品ターゲット」を設定します。商品リスト広告にはキーワードが存在せず、マーチャントセンター内のデータをターゲットとして参照するため、この、「商品ターゲット」をAdWords側で指定することで、広告グループ側で入札したい商品情報を特定させることができます。
product_type(商品の種類):ショップ側で独自に決められる商品のカテゴリ
brand:マーチャントセンターで指定された商品のブランド
condition: 商品の状態。例: new(新品)、used(中古品)、refurbished(再生品)
adwords_grouping: カスタムで定義される商品のグループで、1つの商品につき 1つの値のみ指定可能。例えば季節、メーカー、製造年度、モデルなど、独自に分類したグループに分けられる
adwords_labels: 「adwords_grouping」と同じだが、複数の値を指定できるため、複数の分類でターゲットを絞込むことができる

ここで、「AdWordsの商品リスト広告キャンペーンでの商品ターゲット」と「Googleマーチャントセンター」の関係を、以下の図で考えてみましょう。

上の図では、例として八百屋のECサイトをイメージしています。例えば、商品リスト広告でブランド紅玉(りんご)を表示させたい場合、まず商品リスト広告のキャンペーンの中にブランド用の広告グループをつくります。
続いて、広告グループで商品ターゲットを設定します。この場合はブランド紅玉を指定したいので、ターゲットをブランド(brand)とし、マーチャントセンターに登録してある名称と同じもの(この場合は「紅玉」)を設定します。
設定に問題がなければ、マーチャントセンター内のbrandに登録して「紅玉」という条件と一致するので、赤枠で囲ったデータがこの広告グループでの商品リスト広告表示対象になります。入札などの調整はAdWordsの「紅玉」広告グループで調整することができます。
Eコマース事業者は商品リスト広告を味方にしよう
商品リスト広告は、まだ本格化して間もないですが、仕様変更等のスピードも早いことから今後も進化を続けていくと考えられます。
純粋なリスティング広告と比べると、考慮すべき範囲が多く、とっつきにくさを感じるかもしれません。しかしながら、商品リスト広告だけに限らず、今後も商品フィード情報を利用したプロモーション手法は発展していくと考えられます。だからこそ、Eコマース事業者にとっては、商品情報の管理が今後のプロモーションにおいて重要な項目であることは間違いないでしょう。
次回は、日本より一足早く発展を遂げた米国の状況を眺めながら、商品リスト広告の可能性について詳しく解説していきます。