ドライブをかける方法2:説明を補足する
想像力や気づきを補完するという点で、説明の補足もまた言葉にドライブをかける。読み手のすべてがカンの良い、1を聞けば8も10も分かる理解力を持っているわけではない。念を押して、イメージの起動をサポートしてあげることが必要だ。
説明を補足する方法1:ときにはドラマティックに
たとえば稼働音がほとんどしないエアコンのコピーだと、<強風でも20デシベル、圧倒的な静けさ>と<圧倒的>といった強い言葉を使った表現にしがちだ。静かという訴求は理解できる。しかし、どのくらいの静かなのかはイメージしにくい。
そこで少しスパイスを足してみる。たとえば<強風でも20デシベル、赤ちゃんもぐっすり眠れる静けさ>とか<強風モードでも、図書館にも置ける静けさ>といったように静けさの価値を具体的に強調してみよう。
静けさのイメージが分かりやすくなったはずだ。このように、少しドラマティックに(ただし誇張することなく)説明を補足してあげると、読み手の想像力は活性化する。
かつて、広告のレジェンド、デイヴィッド・オグルビィは、ロールスロイスの広告で<時速60マイル。新しいロールスロイスの車内で聞こえる一番大きな音は電気時計の音です>というキャッチフレーズをこしらえ大きな話題になった。「静かなエンジン音」という言葉を使わず、静かであることを伝える洗練された表現だ。
しかし、アプローチのアイデアは参考になるが、せっかちで面倒くさいのはイヤなWebの読み手にとってはすぐにピンとこないかもしれない。Webなら、どこかに<静か>というキーワードを入れて分かりやすくする方がいいだろう。
説明を補足する方法2:常套句をより強力に
その他の説明の補足方法といえば、常套句慣れした読み手対策だ。たとえば<限定>。希少性の法則によって欲望を高める、殺し文句だ。しかし、使われすぎて無条件で信じられなくなっている人だっているだろう。
そういうことも想定して、より強調する表現にする。たとえば<数量限定、再入荷はありません(あるいは入荷予定は未定)>、<当店オリジナル、他では手に入りません>など限定の価値を強めて高めるやり方である。
ただ、限定といってウソをつくケースもあるので、個人的には意欲を感じなくなった。4年前、完全初回限定生産といって煽られて、ビートルズのモノラルのリマスターBOXセットを速攻で買ったのに、しばらくして<まさかのアンコールプレス!>と言って売っていたのにはまいった(そして今も売っている)。
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