実用系ワードを使わない実用系アプローチは、雑誌に学べ
実用性の訴求は、実用系ワードを使わなくてもできる。参考になるのが雑誌の記事タイトルや見出し。そこでも<着回し術>とか<モテメイク裏ワザ>といったように実用系ワードはよく使われているが、それ以外の表現で実用性を強調しているものも、たくさんある。最近の雑誌から見てみよう。
- SNS時代の人付き合いに「成功する人」「失敗する人」
- オトナが本気で遊べるゲーム最前線!
- ふたりで1万円あったら、こんな楽しいデートができる
- 夢の「ほっそり見えるのに寒くない!」は実現できます
<SNS時代の人付き合いに「成功する人」「失敗する人」>の表現は、定番フレーズと言っていい。<良いvs 悪い>、<好かれるvs 嫌われる>などと<グッド>と<バッド>を出して、関心を引くアプローチだ。果たして、自分の言動やふるまいは正しいのか、間違っているのか。誰もが気になるものだ。
たとえば、<お客に好かれるWebマーケ、嫌われるWebマーケ>なんてタイトルがあれば、マーケターは確認したくなるし、好かれる方法が書かれてあると期待するだろう。
ところで、この例文にはもう1つポイントがある。<SNS時代の~>というタイムリーなキーワードだ。たとえば、<これからのWebマーケティング術>より、<ビッグデータ時代のWebマーケティング術>の方が関心は高まる。社会もビジネスも変化の流れが速い今の世、私たちはつねに処世術を探しているのだ。だから、タイムリーなキーワードは注意を引きやすいのである。
また、タイムリーと同様に私たちは新しさにも魅かれる。もともと広告コピーでも、<新登場>、<新しい~>、<誕生>といったNewを訴求するアプローチは、アテンションの高い表現の定番だ。
その意味で、<オトナが本気で遊べるゲーム最前線!>も関心を引きやすい表現だ。<オトナのための最新ゲーム入門>のように実用性を強調した言い換えもできるが、いずれもポイントは<最前線>、<最新>というNewの訴求だ。内容の良し悪しはともかく、情報を探しているものにとって、アップデートされた最新情報に抗うのは難しい。
<ふたりで1万円あったら、こんな楽しいデートができる>、<夢の「ほっそり見えるのに寒くない!」は実現できます>は、役立つ提案をするアプローチだ。商品の価値ある使い方、新しい使い方など、快適になる、便利になる情報を紹介する。有益な情報は歓迎される。
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