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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

O2Oからオムニチャネルへ

アプリが「買物」という行為を変える。
デジタル化する店舗と日本企業が抱えるジレンマ

店舗のオペレーションを最大限に高めるためのデジタルツール

 また、アプリなどのデジタル・オウンドメディアの用途は単にマーケティング領域に留まりません。米国では、アプリやモバイルサイトのQRコード/バーコードを決済認証媒体として活用し、レジは無人で、コンソールとスキャナーがあるだけ、といったかたちの「セルフチェックアウト」という方式が浸透し始めています。この領域でもっとも野心的に施策を打ち出している企業のひとつがウォルマートです。

 ウォルマートでは、2013年末の時点で約3000台のセルフレジ端末を設置しています。一部の店舗では、買物しながら、なかば会計ができてしまうScan&Goと呼ぶサービスも開始しています。ユーザーは買物をしながら商品のバーコードをスキャンし、アプリに商品を登録していきます。合計金額が表示されるので、予算をオーバーしてレジでびっくり!ということもありません。最後にセルフレジで、アプリに表示されたQRコードを読み取り、支払いボタンを押せば完了です。

 これまでは、レジに並んで、係のひとがひとつひとつ商品を登録(register)していく作業を待っていました。しかしセルフレジの登場によって、買う人自身が登録作業を行えるようになり、Scan&Goでは、買物という行為に会計という作業のほとんどを組み込んでしまいました。レジの前にできる長い待機列の解消、レジ係の人件費の削減はもちろん、これが浸透すれば顧客情報や店内における導線を追うことなども可能になり、より精度の高いマーケティングも実現可能になると考えられます。

 USのファストフード業態においてもこの取り組みは進んでおり、スターバックスだけでなく、ダンキンドーナツもアプリ内でのモバイル決済機能を提供していますし、バーガーキングでは、ドライブスルーでの支払にもQRコードを取り入れ、オペレーション速度の向上に取り組んでいます。

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国内における店舗スマート化の課題

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この記事の著者

新田 剛史(ニッタ タケフミ)

東京ガールズコレクション・プロデューサーとしてビジネス面の責任者を務めた後、2009年、株式会社ミクシィ入社。NIKEiDとコラボレーションした“ソーシャルバナー”や“mixiXmas”などのヒットコンテンツを生み出す。オンラインから店頭への送客施策においても先んじて実績を残している。2012年、株式会社Showcase Gig設立。

<受賞歴・講演等>
2007年、2008年モバイル広告大賞、2...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2014/02/27 11:00 https://markezine.jp/article/detail/19333

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