LINE株式会社は、2月26日、新サービス発表会「LINE Showcase 2014 Feb.」を表参道ヒルズで開催した。LINEの世界登録ユーザー数は3億7,000万人を突破し、順調に成長を続けている。その一方で、楽天のViber社買収や、FacebookのWhatsApp買収といった、メッセージングアプリマーケットにおける変化・競争は激化している。
そんな状況の中、同社はスマートフォン時代のコミュニケーションインフラとしてLINEの更なる成長を図るべく、「BEYOND LINE」をテーマに、新たな3つの新サービスを発表した。
「LINE Creators Market」~スタンプのオープン化
LINEにおける特徴的なコミュニケーションである「スタンプ」。これまでは、LINEのオリジナルキャラクターや有名キャラクターのスタンプ、企業によるスポンサードスタンプのみを扱ってきた。そんなスマートフォン時代の有力なマーケティングツールであるスタンプのオープン化「LINE Creators Market」が発表された。
「LINE Creators Market」は、職業、年齢、プロ、アマチュア、個人・企業を問わず、自身が制作したスタンプを「LINE ウェブストア」上で販売することができるプラットフォーム。登録・申請は無料。同社の審査を経て、40種類のスタンプを1セット100円のパッケージで販売することができ、売上の50%が制作者に配分される。4月以降にスタンプの審査受付および販売を開始する予定。対象は全世界。
「LINE ビジネスコネクト」~LINEと企業の顧客データベースがつながる
ユーザーと企業をつなぐマーケティングプラットフォームとして、現在100社を超える企業が利用している「LINE公式アカウント」。スマートフォン時代のメルマガとして、多くの企業が開封率やユーザーの反応率に注目しているが、これまではメッセージの一斉送信など機能が限られており、ユーザーをセグメントしてメッセージを配信したいといった企業のニーズがあった。
この度、発表された「LINE ビジネスコネクト」では、公式アカウントの各種機能を企業向けにAPIで提供し、各企業がカスタマイズして活用できるサービス。従来の企業公式アカウントのように、LINEユーザーへの一方通行のメッセージ配信だけでなく、特定のユーザーに対してより最適化されたメッセージを送り分けることができるようになる。
さらに、ユーザーの同意のもと、企業の持つ既存のデータベースや、自社システムとLINEアカウントを連携させることで、メッセージ配信ツールとしての域を超え、顧客管理(CRM)ツールや、業務ソリューションツールとしての利用も可能になる(LINEアカウントに紐付いた各企業の顧客データをLINEは保持しない)。まずは、一部企業と連携してケーススタディを作り、段階的に導入企業を拡大していく予定。
「LINE電話/LINE Call」~LINEユーザー以外にも電話可能に
最後に発表された新サービスは「LINE電話/LINE Call」。これまでLINEは、無料音声・ビデオ通話機能を提供してきたが、それはスマートフォンを持つLINEユーザー同士間に限定されていた。
「LINE電話/LINE Call」では、LINEの垣根を越え、LINEのアプリ上から、国内・国外問わず、一般の固定・携帯電話番号に低料金で電話をかけることができる。公開予定は2014年3月。対象国は日本、アメリカ、メキシコ、スペイン、タイ、フィリピンの6か国。
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