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水野貴明の“技術から学ぶ”アクセスログの読み方

JavaScriptを利用してGoogle Analyticsを賢く活用する


どんな行動を記録するか、どんな行動なら記録できるのか

 つまり、どういうタイミングで、どういうページ名で行動を記録するかを決め、そのタイミングでurchinTrackerが実行されるようにすれば、様々な動作が記録できるというわけです。となると続いて、どんな行動を記録するか、どんな行動なら記録できるのか、ということになります。

 「onclick」を使うと「クリックされたとき」にプログラムを実行することができました。このように、何らかのタイミングやユーザーの行動をきっかけとしてプログラムを実行することを「イベントハンドリング」と呼び、「クリックされた」といった実際のアクションを「イベント」と呼びます。「イベント」というとパーティや出来事を思い浮かべるかもしれませんが、プログラムの用語としては、そうしたユーザーの行動や一定時間が経過した、などの何らかのタイミングのことを言いうのです。

図4. イベントの仕組み

 となると、onclick以外にも「on○○」のような名前のイベントがいくつも用意されている、ということはおおよそ見当がつくのではないでしょうか。以下に、JavaScriptで利用できるいろいろなイベントを、以下に示します。

図5. JavaScriptで利用可能なイベントの例
イベントハンドラ 意味
onabort
読み込みが中止された
onblur フォーカスが外れた
onchange 内容が変更された
ondblclick ダブルクリックされた
ondragdrop
ドラッグ&ドロップされた
onerror 読み込み時にエラー発生
onfocus フォーカスが当たった
onkeydown
キーが押された
onkeypress キーが押された
onkeyup キーが離された
onload
読み込みが終わった
onmousedown マウスボタンが押された
onmousemove
マウスポインタが移動した
onmouseout

マウスがその要素から出た
onmouseover マウスがそのようその上に載った
onmouseup マウスボタンが離された
onreset
「Reset」ボタンが押された
onresize
ウインドウサイズが変更された
onselect 文字が選択された
onsubmit 「Submit」ボタンが押された
onunload ページが閉じられた

 利用できるイベントはタグによって異なりますが、使い方はすべて同じで、タグの属性として「onclick="urchinTracker('○○○');"」のように記述すれば、そのイベントが発生したタイミングを記録できます。たとえば、onsubmitは、入力フォームのSUBMITボタン、つまり「登録」や「送信」と書かれた、データをサーバに送るためのボタンを押した際に発生するイベントです。従って、以下のように書けば、そのボタンが押されたというアクションを記録できます。

図6. 「登録」ボタンのクリックを記録する
<form action="/logout" method="POST"
onsubmit="urchinTracker('page_a/submit');">
<input name="logout" value="ログアウト" type="submit">
</form>

 ほかにも、たとえば画像のonerrorイベントにurchinTrackerを仕込めば、エラーが出て正しく読み込めなかった画像をチェックすることができます。たとえば自分の管理下にない広告画像をページ内に表示しているけれど、これがエラーになって読み込めないケースが多い、といった場合にどれくらいエラーが発生しているかを記録したり、なんてことも可能でしょう。

次のページ
なぜこのような記録を行うことができるのか

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この記事の著者

水野 貴明 (ミズノタカアキ)

1973年東京生まれ。バイドゥ株式会社勤務の兼業テクニカルライター。学生のとき に父親が買ってきたパソコン(マイコン)と出会い、コンピュータとの付き合い を開始。大学は有機化学、大学院では分子生物学を学ぶも、就職で再びコンピュータの道を進むことになった。その後インターネットの普及により、様々な方に出会う機会を得て1999年より執筆活動を開始。 http://d.hatena.ne.jp/mizuno_takaaki/

 

著書
『アクセス解析でホームページの集客を極める本』 水野 貴明著、 ソーテック社、2005年3月 
『詳解RSS~RSSを利用したサービスの理論と実践』 水野 貴明著、ディー・アート、2005年8月

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/10/27 03:35 https://markezine.jp/article/detail/1959

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