どんな行動を記録するか、どんな行動なら記録できるのか
つまり、どういうタイミングで、どういうページ名で行動を記録するかを決め、そのタイミングでurchinTrackerが実行されるようにすれば、様々な動作が記録できるというわけです。となると続いて、どんな行動を記録するか、どんな行動なら記録できるのか、ということになります。
「onclick」を使うと「クリックされたとき」にプログラムを実行することができました。このように、何らかのタイミングやユーザーの行動をきっかけとしてプログラムを実行することを「イベントハンドリング」と呼び、「クリックされた」といった実際のアクションを「イベント」と呼びます。「イベント」というとパーティや出来事を思い浮かべるかもしれませんが、プログラムの用語としては、そうしたユーザーの行動や一定時間が経過した、などの何らかのタイミングのことを言いうのです。

となると、onclick以外にも「on○○」のような名前のイベントがいくつも用意されている、ということはおおよそ見当がつくのではないでしょうか。以下に、JavaScriptで利用できるいろいろなイベントを、以下に示します。
イベントハンドラ | 意味 |
---|---|
onabort |
読み込みが中止された |
onblur | フォーカスが外れた |
onchange | 内容が変更された |
ondblclick | ダブルクリックされた |
ondragdrop |
ドラッグ&ドロップされた |
onerror | 読み込み時にエラー発生 |
onfocus | フォーカスが当たった |
onkeydown |
キーが押された |
onkeypress | キーが押された |
onkeyup | キーが離された |
onload |
読み込みが終わった |
onmousedown | マウスボタンが押された |
onmousemove |
マウスポインタが移動した |
onmouseout |
マウスがその要素から出た |
onmouseover | マウスがそのようその上に載った |
onmouseup | マウスボタンが離された |
onreset |
「Reset」ボタンが押された |
onresize |
ウインドウサイズが変更された |
onselect | 文字が選択された |
onsubmit | 「Submit」ボタンが押された |
onunload | ページが閉じられた |
利用できるイベントはタグによって異なりますが、使い方はすべて同じで、タグの属性として「onclick="urchinTracker('○○○');"」のように記述すれば、そのイベントが発生したタイミングを記録できます。たとえば、onsubmitは、入力フォームのSUBMITボタン、つまり「登録」や「送信」と書かれた、データをサーバに送るためのボタンを押した際に発生するイベントです。従って、以下のように書けば、そのボタンが押されたというアクションを記録できます。
<form action="/logout" method="POST"
onsubmit="urchinTracker('page_a/submit');">
<input name="logout" value="ログアウト" type="submit">
</form>
ほかにも、たとえば画像のonerrorイベントにurchinTrackerを仕込めば、エラーが出て正しく読み込めなかった画像をチェックすることができます。たとえば自分の管理下にない広告画像をページ内に表示しているけれど、これがエラーになって読み込めないケースが多い、といった場合にどれくらいエラーが発生しているかを記録したり、なんてことも可能でしょう。