動画広告は大きくわけて2つのフォーマットがある
2013年から2014年にかけて、アドテクノロジーと結びついた形での動画広告に関する話題が様々な場所で取り沙汰されています。これまで何度か広告業界の注目を集めながらも市場に定着してこなかった動画広告ですが、昨年より再び注目を集め市場が急拡大傾向にあります。
本連載では、その要因を様々な角度より解説していきますが、既に日本でも動画広告を活用した新たな事例が生まれています。連載の後半では具体的な事例もを紹介しながら動画広告の価値に迫っていきます。まず、動画広告の市場規模や構造的な部分から把握していきましょう。
主な動画広告のタイプは、YouTubeなどの動画共有サイトに動画コンテンツを掲載するコンテンツタイプと、15秒、30秒などのテレビCM等で使用する形式を使用したCMタイプの動画広告と大きく2種類にわけることができます。
日米の動画広告市場規模
まずはCMタイプの動画広告について市場規模や業界構造を整理していきましょう。以下はeMarketerの調査によるアメリカオンライン動画広告の市場予測です。
2011年の20億ドル (約2000億円)からスタートし、2013年は41.4億ドル (約4,140億円)、2017年には90.6億ドル(9,600億円)と市場が急拡大する予測となっています。
次に日本市場の予測です。以下は、2014年3月に調査会社のシードプランニングが発表した日本の動画広告市場の規模予測です。
2013年時点で132億円、2017年では640億円と市場規模の急拡大が予想されています。しかし、そもそものインターネット広告市場規模が日米で違うとはいえ、市場規模で約30倍の開きがあります。なぜこれほどまで差が開いてしまっているか。ここには様々な要因がありますが、それについては後ほど解説します。