6月25日、ミドリムシを生産・販売するユーグレナは、いすゞ自動車と共同で次世代バイオディーゼルの開発・実用化を目指す「DeuSEL(デューゼル)プロジェクト」の開始記者会見を行った。2018年までに石油不使用のバイオディーゼル燃料の技術確立を目指す。また、ミドリムシから生まれた従来型バイオディーゼル燃料を使用したバスの定期運行を開始する。
近年、二酸化炭素排出量削減や燃料の多様性について、多くの企業が取り組みを始めており、特にバイオ燃料に開発には注目が集まっている。いすゞ自動車も環境に配慮したエネルギー源の研究などを続けるとともに、若い社員を中心に数十年先の未来を見据えた活動を行ってきた。一方、ディーゼル燃料は電気や水素などでの100%代替化が困難なため、バイオ燃料の潜在ニーズが高い、ユーグレナはそこに目を付け研究開発を続けてき。このような背景から、両社は共同プロジェクトを発足するに至った。同プロジェクトではユーグレナが燃料の研究開発・製造を担当し、いすゞが実証走行や性能試験などを担当する。
両社が2018年までに技術確立を目指すのは、100%ミドリムシ由来のバイオディーゼル燃料。これが実現すると、5%までしか軽油に混合できない従来型のバイオ燃料と異なり、石油を一滴も使用しない燃料が誕生することになる。ユーグレナは他にも、ANAと共に航空機用のジェット燃料の開発研究に取り組んでおり、2018年までの開発、2020年に実用化を目指しているが、ユーグレナの出雲社長は、今回発表したプロジェクトにはジェット燃料と同規模のリソースを割くと語った。
なお、ミドリムシを使用した従来型のバイオディーゼル燃料は開発済み。プロジェクトの一環として、7月1日より、従来型「DeuSEL」を使用した社員・来客用シャトルバスの運行を開始する。運行区間は神奈川県藤沢市のいすゞ工場から湘南台駅。
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