この連載ではフリーの統計解析言語かつ統計解析ソフトウェアである「R」についてマーケター向けにわかりやすく解説していきます。今回は相関分析/散布図の可視化を中心にRの強力なグラフィックス機能を体験してみましょう!後半ではベイジアンネットワーク!についても簡単に紹介します。
ド・ノーマルからモデルチェンジ!
突然ですができるビジネスマン風に見える人ってかっこよくてでわかり易いグラフをさらっと資料に忍ばせていると思いませんか?
Rのパワーアップキットをインストールすることで、そんなステキなグラフがサクっと作れるようになってしまいます。素っ気ないコンソール画面をワクワク楽しんでもらえるようになって頂けたら本望です。
Rをインストールしたそのまま状態は、ガンダムで例えるとド・ノーマルな状態なんです。つまりビームサーベルとバルカン状態。アムロはビームライフル、シールド、ガンダムハンマー、ハイパーバズーカ、ビームジャベリンといった武器を使い分けていました。他にはGファイターなんてのもありましたね。
インストールしたド・ノーマルのRも必要に応じて「パッケージ」と呼ばれる言わばパワーアップキットを追加することで多彩なグラフの描写や、分析手法の幅を広げることが可能となるのです!
では早速、パワーアップキット(パッケージ)のインストールと参りましょう。手順としては、1.ダウンロードサイトの選択、2.ダウンロードするパッケージの選択が必要となります。
Rを起動しメニューから「パッケージ」→「CRANミラーサイト」を選択します。
ダウンロード先のミラーサイトを選択します。ここでは、「Japan(Tokyo)」選んでみましょう。
続いて、「パッケージ」→「パッケージのインストール」を選びます。するとパッケージ一覧が表示されます。膨大な量がありますが、今回は以下の5つのパッケージを選びましょう。ちなみに、ウィンドウズの基本操作であるCtrlキー+マウス左クリックで複数項目の選択も可能です。
- car:回帰分析の応用(この中の散布図行列を利用します)
- deal:ベイジアンネットワーク(今回の最後に使います)
- ggplot2:かっこいいグラフ描画
- gridExtra:かっこいいグラフ描画
- psych:心理統計手法(この中の相関係数行列を利用します)
選択が終了したら「OK」ボタンをクリックするとインストールが開始されます。無事インストールが済んだらこれらのパッケージを使うぞ!とRに宣言して教えてあげましょう。
- library(car)
- library(deal)
- library(ggplot2)
- library(gridExtra)
- library(psych)
これで、5つのパッケージが使えるようになりました!さて何はともあれ、いつものデータの読み込みから。
sample<-read.table("c:/data/sample.txt",header=T)
次に相関分析に入っていきたいと思います。
cor(sample$純広告,sample$CV_純広告,method="pearson")
相関係数は2つの間の関係の強さを測る指標です。同じ方向に動くようであればプラスに、逆方向に動くようであればマイナスとなります。また、ピアソンの積率相関係数はその定義から-1から+1の値を取ります。
ココでは0.086ですので弱い相関があるようですね。
【注】いくつ以上であれば強い相関、いくつであれば弱い相関がある、とも説明されますが業種や扱っているデータによって異なるので絶対的な基準はないと考えます(株式のデータ分析においては、将来の収益率を予測しようとする際に相関係数が0.1あれば、なかなか高いな…となるケースもしばしばありました)。
相関係数は実は1つではありません。Rのcor関数では3種類の相関係数の出力が可能です。method=の後をそれぞれ下記のように変更し対応できます。
- "pearson":ピアソンの積率相関係数
- "kendall":ケンドールの順位相関係数
- "spearman":スピアマンの順位相関係数
【注】通常の量的尺度と呼ばれる数値データを扱う場合には、ピアソンの積率相関係数が使われます。順序が一致しているかどうか?の相関を知りたい場合はケンドールもしくはスピアマンの順位相関を使います
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豊澤 栄治(トヨサワ エイジ)
株式会社ファンコミュニケーションズ サービス開発部 情報科学技術研究所 所長
横浜国立大学経営学部、一橋大学大学院国際企業戦略研究科卒
SPSS Japan、みずほ第一フィナンシャルテクノロジー(株)、外資系運用会社(Amundi Japan)での経験を活かし、金融の分析ノウハウをマーケティ...
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