Google アナリティクスのエンタープライズ向けソリューション「Google アナリティクス プレミアム」の導入実績数を誇るイー・エージェンシーと、3.5億ユニークユーザーの多様な属性情報(類推データ)をDMPとして提供しているIntimate Mergerの連携によって何が生まれるのか、会場には関心の高い多くのマーケティング関係者が詰め掛けた。
セミナーの構成
セミナーは全部で3部構成で、1部目でGoogle アナリティクスの概要、2部目でIntimate Mergerの紹介、そして3部目でGoogle アナリティクスとIntimate Mergerを組み合わせることのメリット、を解説した。
- 第1部:「デジタルマーケティングプラットホーム」に進化するGoogle アナリティクス
- 第2部:Intimate Mergerが提供するデータ流通プラットフォーム
- 第3部:Google☓DMP、により実現するユーザーペルソナ分析
「デジタルマーケティングプラットホーム」に進化するGoogle アナリティクス
第1部では、イー・エージェンシーのデータインテリジェンス部技術主幹の海老澤澄夫氏が登壇。Webサイトの解析ツールだったGoogle アナリティクスが「デジタルマーケティングプラットホーム」へと変貌を遂げていく過程を紹介した。
冒頭、海老澤氏は「アクセス解析はトップページの表示回数のカウンターから始まり、ページが表示された『回数(ページビュー数)』や、1人のユーザーが1度の訪問内に閲覧したページ群である『セッション』と変化している」と指摘。その過程を振り返りながら、現在のアクセス解析では『ユーザー』にフォーカスした解析が求められている点を強調し、会員番号などを通して複数デバイスの行動をユーザー単位に集約して解析できるユニバーサルアナリティクスは、これからのアクセス解析を大きく変えていくだろうと述べた。
オフラインなどWebサイト以外で発生したユーザー行動の追跡、CRM(顧客管理システム)との連携により独自の切り口(ディメンション)によるユーザー行動の解析、などユニバーサルアナリティクスによって強化された機能も順番に説明した。
次に海老澤氏は、Google アナリティクスの広告連携が強化された点を紹介。広告効果を金額換算するための「費用データインポート」や、ユーザーに認知や関心を高めた広告を解析する「アトリビューション」といった解析機能が大幅に強化されたことで、より実態に即した広告効果解析がGoogle アナリティクス上で手軽に行えると語った。
また、Google アナリティクスで作成したセグメント(共通の行動経験や属性を有するユーザーのグループ)を対象に広告を配信する「リマーケティング広告」により、Google アナリティクスが集客やコンバージョンアップに貢献する「施策」ツールとしても機能すると述べた。
Google アナリティクスプレミアムから始まったBigQuery(Google社が提供するオンラインのビッグデータソリューション)との連携は、アクセス解析の結果をユーザー単位で自由な集計軸を作り出すことを可能するという。BigQueryに顧客データなど企業が有する顧客情報を取り込んでGoogle アナリティクスのデータと連携することで、アクセス解析から総合的なデータ活用のプラットフォームが構築できる。
海老澤氏は、「Google アナリティクスが『(Webサイトへの)アクセス解析』から、ユーザーの獲得や利益向上といった施策まで対応する『デジタルマーケティングプラットフォーム』へ進化した」とし第一部を締めくくった。