スマホの普及により急拡大するCtoC/フリマアプリ市場
スマートフォンの普及に伴い、個人間でモノやサービスの取引を行うCtoCビジネスに注目が集まっている。特にフリマアプリ市場では、「メルカリ」「LINE MALL」「Fril」といった様々なサービスが登場しており、ユーザー数を急速に伸ばしている。
今回お話を伺ったのは、先日11月6日に600万DLを発表したメルカリ。昨年2013年7月にリリースし、現在の月間流通総額は数十億円、1日の出品数は10万点を超える。また2014年9月には米国にも進出。メルカリの急速な成長を牽引するマスとオンラインを絡めたマーケティング戦略について、同社 マーケティング マネージャーの榎阪健氏、同社 マーケティングの鋤柄直哉氏に迫った。(メルカリの関連記事はこちら)
「メルカリ」とは、スマートフォン特化型のフリマアプリ。スマートフォンのカメラで商品を撮影して、商品説明、発送方法の確認など、出品手続きが3分以内で完了する、簡単出品がウリだ。CtoC取引で一番のネックとなる“決済”に関しても、買い手と売り手のお金のやり取りをメルカリが仲介し、商品が届いてからお金が出品者に振り込まれる安全な仕組みをとっている。
「昨今、様々なフリマアプリが多数登場しています。有名どころとしては、LINE MALLやFril、他にも機能特化型、セグメント特化型など様々なタイプのフリマアプリがあります。メルカリの特徴は、性別や世代に関係なく、全ての人をターゲットにしている点です。またカテゴリーもファッションだけでなく、生活雑貨や小物、スポーツ用品まで幅広くオールジャンルを取り扱っており、規模としては日本最大です」(鋤柄氏)
ユーザーの内訳についてたずねたところ、「ユーザーのデモグラフィーは入会の際に特にとっていません。感覚値ですが、女性のほうが若干多く、10代後半から20代の女性層がコアセグメントという認識です。ただし、全ての世代・性別・ジャンルを対象にしていることもあり、徐々に男性の比率が高まってきています」と榎阪氏は語る。
ユーザーのデモグラフィックデータを取得しない理由については、「例えば、AmazonなどのECサイトにおいても、ユーザーの性別や年齢など特に聞かないですよね」と榎阪氏。「商品を売買していただくのに、性別・年齢を聞く必要は特にありません。ユーザーにすんなりと使ってもらえるように、サービスを設計しています」
リリースから1年強で600万DLを達成したマーケティング戦略
では、リリースから約1年強で600万DLを突破したマーケティング施策について迫っていこう。
「オンラインマーケティングにおいては、Facebook広告を中心に、リスティング、リワードなど一通り取り組んでいます。またマス広告については、今年の5月にテレビCMをはじめて放映しました。そして10月に2回目、11月にもテレビCMを行っています。また11月8・9日には、はじめてリアルでのフリマイベントを東京・お台場で実施し、約2万6,000人もの方に来場していただきました。このようなかたちで、オンラインを軸としながらも、テレビCMやリアルイベントなども絡めて、マーケティングの幅を広げています」(榎阪氏)
「Facebook広告に関しては、リリース直後から取り組んでいます。もちろん様々なアドネットワークや、CPI保証のものなど、一般的な広告施策には一通り取り組んでみました。継続してFacebook広告は高いパフォーマンスを見せてくれています」(鋤柄氏)
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