Facebook広告活用事例を紹介する本連載。第6弾では、先日会員数100万人を突破したワンコインフォトブックサービス「TOLOT」が、Facebook広告を活用して売上を倍増させた事例を紹介する。
スマートフォンの登場で、大きく変化する写真を撮る習慣
500円フォトブックサービス『TOLOT(トロット)』をご存じだろうか。2011年6月にサービスを開始し、2012年下半期にはKDDIと業務提携も行ったことも記憶に新しい。ここ数か月は毎月約10万人のペースでユーザーが増加し、先日2014年9月2日付で会員数100万人を突破した。そしてその背景には、Facebook広告の活用があるという。(関連ニュースはこちら)
「これまでの既存のフォトブックサービスは、平均2,000~3,000円の価格帯のものが主でした。我々はスマートフォンの登場を機に、これから写真を撮るスタイルが大きく変化していくことを見据えて、アプリというチャネルを経由して、低価格で普段使いできるような写真サービスを目指しています」(田崎氏)
実際のところ、近年フォトブック市場は順調に拡大している。フォトブック普及協議会のデータによると、2006年に10億円程度だった国内のフォトブック市場は、2014年は100億円を超える規模にまで成長すると予測されている。ただし、この数字には、『TOLOT』や、ミクシィが運営する『nohana(ノハナ)』といった、スマートフォンアプリをベースに展開する第2世代フォトブックサービスは含まれていないという。

「もともとフォトブック市場は、それほど大きくはありません。そしてフォトブックを作る人と作らない人は、極端に分かれている現状があります。ファストファッションのように、安い価格で大量に作って、誰でも購入しやすいカジュアルフォトブックという新しい市場を開拓していきたいと考えています。
これまでは“フォトブック”という言葉にこだわらずに、お客さまごとの文脈でコンテンツを生成し、サービスを知ってもらうきっかけを作ってきました。これまでのマーケティング施策としては、SEO/SEMに積極的に取り組み、リスティングやバナー広告を活用したアプローチを行っていました」(田崎氏)
ただ、同社のサービスは500円という低価格なこともあり、特にバナー広告ではCPA、すなわち費用対効果がなかなか合わなかったという。「低コストでまとまった数のお客さまを獲得できるソリューションがなかったので、当初は地道にやっていましたね。幸いにも、使っていただいた方が気に入ってくれて、自然と口コミで広がり、お客さまに支えられている部分も大きいです」と田崎氏は当時を振り返る。
利用者の約9割を占める女性
『TOLOT』は、iPhone・Androidアプリだけでなく、PC(Win/Mac)版のアプリサービスも用意しているが、9割近くはスマートフォンアプリ経由のユーザーが占めているという。そして最もボリュームを占めるマジョリティ層は子どもを持つ母親。加えて、昨今ではカップルでの使用や、女性同士のプレゼントといった使い道も増えてきているそうだ。一番多いユーザーの年代層は25~40歳。男女比では実に9割弱を女性が占めている。

「フォトブックを実際に作ってみるとわかりますが、少し手間のかかる作業です。なので、サービス自体をいいなと思っても、実際に作ってもらうハードルはなかなか高い。そのハードルを飛び越えるモチベーションは何かをずっと考えていました。
ママであれば、子どもへの愛情・子どもの成長を記録したいという気持ちがモチベーションに繋がります。そこから想像して、恋人同士でもいいのではと思い、カップルに訴求したところ、良い効果が出ました。例えば10代のカップルは、●か月記念日といったように、とても記念日が多いので、そこに目をつけて、記念日にTOLOTをつくろう!みたいな文脈で訴求しましたね。SNS上でも、『TOLOTつくった』『彼氏にあげる』といったツイートも多く見かけるようになりました。
またカップルに早い時期に訴求しておけば、ゆくゆくはママになって、マジョリティユーザー層になるという狙いもありました。早めに接点を設けておくことで、最終的にまた弊社のお客さまになっていただける可能性があると考えていました」(田崎氏)
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安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)
翔泳社 メディア編集部門 ビジネス編集統括 第2メディア編集部 部長 兼 Biz/Zine編集長
慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、新規事業を創出。2019年4月~2026年3月、MarkeZine 4代目編集長。2025年4月よりBiz/Zine編集長を兼任。2026年4月より現職。編集業務と並行して、デジタル...※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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