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MarkeZine Day 2025 Retail

変わりはじめたソーシャルデータ活用

「あの人はなぜ商品を買ったのか」を探るための手法、ソーシャルエスノグラフィとは?

ソーシャルエスノグラフィで潜在顧客を発見する

 ソーシャルエスノグラフィによって、価値観やトレンド、購買行動プロセス、潜在的な需要などを把握し、それに合わせたプロモーションの実施や、商品・サービスの開発に役立てることが可能です。

 例として、スキンケア商品の潜在顧客発見を目的として、ソーシャルエスノグラフィを実施したケースを紹介しましょう。最初に購買プロセスを定義する必要があります。今回のケースでは「背景・要因」「認知」「購入」「評価」の4つに分けました。

購買プロセス
購買プロセス

 次に、「購入」に関する口コミデータを抽出します。自社の商品はもちろん、競合の商品も含めて抽出します。この際、口コミを投稿したユーザーのソーシャルアカウントも抽出します。抽出したソーシャルアカウントについて、購入前の口コミをさかのぼって分析することで、購入につながる背景や要因の発見、商品認知や購入のきっかけについて探ることが可能です。また、購入後の口コミを分析することで、商品を使用した感想や評価、再購入したか、他者に勧めたか、などを把握します。

 さらに、発見した背景や要因に関する口コミデータとソーシャルアカウントを、ソーシャルデータ全体から再度抽出し、彼らがその後スキンケア商品を購入したかどうかを調べることにより、未購入の割合が高い潜在顧客層を発見することも可能です。

複合分析で施策改善のヒントを得る

 今回説明したとおり、生活者をより深く理解する「ソーシャルエスノグラフィ」を実施することで、商品やサービスの購入・利用につながる背景や要因の発見、認知や購入のきっかけ、購入後の評価やリピート状況、ロイヤリティなどを把握することが可能です。

 次回は、「人軸分析」の2つ目の手法、「ソーシャルプロファイリング」について具体的な事例をもとに説明します。

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この記事の著者

神子島 隆仁(カゴシマ タカヒト)

株式会社ホットリンクコンサルティング 取締役
ITエンジニアを経て、分析コンサルタントとして、社内外クライアントの経営及びマーケティングに関する意思決定を支援。データサイエンスを通して、世界中の人々が「ほっと」できる社会の実現を目指して活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/04/24 12:00 https://markezine.jp/article/detail/22154

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