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イベントレポート

「私がメチャクチャ欲しくて作ったのがDomo。これがあれば百人力だ」Domoパルーザ開幕


 米国時間4月7日(火)〜9日(木)にかけて、クラウド型のビジネス管理プラットフォームを提供するDomoが、サービスローンチイベント「Domopalooza」をアメリカのユタ州ソルトレイクシティで開催している。

 クラウド型のビジネス管理プラットフォームを提供するDomo(ドーモ)は、同社にとって初めてとなるユーザー向けカンファレンスDomopalooza(パルーザ)を開催中だ。

PALOOZA(パルーザ)とは「羽目をはずしたパーティー」という意味だという

Palooza(パルーザ)とは「羽目をはずしたパーティー」という意味

 Domoはオムニチュア(2009 年に18億ドルでAdobeへ売却)の共同創業者兼CEOのジャシュ・ジェイムズ氏が2010年に創業した、クラウド型のビジネス管理プラットフォームを提供する企業。マーケティング部門はもちろん、経営、財務管理など、ビジネスデータに関わるあらゆるビジネスユーザーの迅速な意思決定を支援するために生まれた。

 同社のプラットフォームで実現できることを端的に表現するなら「リアルタイムデータに基づいた価値創造」だ。データの接続、準備といった活用するための基盤作りから視覚化、コラボレーション、最適化までを一気通貫で実現する。ビジネスユーザーの意思決定の精度、スピードを向上させることを目的とし、その結果、業績向上に貢献していくという。

 根底には「データ連携をはじめとした面倒なことは全てDomoが引き受け、ビジネスユーザーに本来の仕事である意思決定に注力できる環境を提供することで、各企業の業績向上の実現に貢献する」というフィロソフィーが垣間見える。

 同社が参入する領域は主にビジネスインテリジェンス市場となるが、これまでのビジネスインテリジェンスツールは、膨大な投資が行われているにも関わらず本来の価値が引き出されていないという。同社のサービスはこの従来からある課題解決を目的として、日々アップデートされる。グローバルでの導入企業は1,000社を超えているようだ。

 同社の特徴は資本面と経営陣の顔ぶれにも表れている。ジャシュ・ジェイムズ氏への実績に対する信頼から、大手ベンチャーキャピタルからの投資額は現時点で4億5,000 万ドル(日本円換算で約540億円)を超えている。また、経営陣には共にオムニチュアの成長を実現したエグゼクティブたちはもちろん、セールスフォース・ドットコム、IBM、SAP、オラクルといった有名IT企業の幹部クラスが参画している。

 Domoカラーのスーツを身にまとい、初日のキーノートに登壇したジャシュ・ジェイムズ氏は開口一番こう語った。

 「大学生の時にウェブサイトを作りはじめ、ウェブを訪問する人たちをトラッキングすることができれば、よりビジネスを拡大させることができるのではないかと気づき、1996年にオムニチュアを創業しました。それからみなさんのご支援のおかげで、非常に早いスピードでの成長を実現し、2006年にはニューヨーク証券取引所への上場。上場後3年連続で成長率トップまたは2位を維持することができました。非常に素晴らしい経験で、とてもエキサイティングな毎日でした」

ダンス・ミュージックをBGMに登場したDomo 創業者CEO兼会長 ジョシュ・ジェイムズ氏

ダンス・ミュージックをBGMに登場した
Domo 創業者CEO兼会長 ジャシュ・ジェイムズ氏

 2006年から2009 年までの間、上場企業で最年少のCEOだった同氏。2009年に18億ドルでオムニチュアをAdobeへ売却して以降は、ビジネスの表舞台から去っていたが再び最前線へ戻ってきた。その理由については次のように語った。

 「オムニチュアのビジネスを拡大させる中で、自然と自らがデータ・ドリブンな経営を行っていることに気づきました。競争に勝つためには、迅速な意思決定が最重要項目だったのです。ただ、当時のビジネスインテリジェンスツールは私が求めるレベルとはかけ離れていました。

 リアルタイムで現在のビジネスの状況が把握でき、かつビジネスを管理する上で必要なすべての情報へ直接アクセスできて、迅速なディシジョンができるダッシュボードが欲しかった。結果、世の中になかったので自分で作ってしまいました。それがDomoです。Domoがあれば正しく迅速な意思決定を実行することができ、企業の業績向上にも貢献できると確信しています」

聴衆を惹きつけるプレゼンテーションは健在
聴衆を惹きつけるプレゼンテーションは健在

 同氏はDomo創業後、ある銀行のエグゼクティブに会いに行ったという。そこで、どのくらいの頻度で業績のレポートをもらうのか尋ねたところ、四半期に1回という答えが返ってきたそうだ。リアルタイムでいらないの? と問いかけたところ必要ないと返され「この時代にそのスピード感!ジョークかと思いました」と苦笑した。

 「24時間365日顧客と向き合う現代において、リアルタイムデータの把握および意思決定がどれほどの競争力を企業にもたらすのか、理解されていないと感じました。裏を返せば、それが実現できるツールもないのだと思いました。自社のあらゆるビジネスデータがリアルタイムでダッシュボード上に反映され、そのダッシュボードを見ればすぐにアクションが起こせるダイナミズムを、Domoを通してぜひ体感してほしいです。

 ちなみに、Domoの社名は日本語の『どーもありがとう』が由来です。私は人間くさい関係が大好きで、オムニチュアの時にたくさんの方々から『ありがとう』と感謝され、それがとても嬉しかった。Domoのビジネスでも、たくさんのお客様を喜ばせたい。オムニチュアでの成功は忘れ謙虚かつ新たな気持ちで、Domoのビジネスを拡大させていきたい」と意気込みを語った。

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/04/10 10:04 https://markezine.jp/article/detail/22300

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