テクノロジーに頼って楽をしようとしてはダメ
結局のところ、デジタルマーケティングのテクノロジーに頼ってしまい、自分で思考することを止めてしまっているマーケターが多いのではないでしょうか。マーケティングでは、ユーザーの仮説を立てることが最も重要なのに、テクノロジーがすべて解決し、テクノロジーだけですべて上手くいくと思い過ごしているのです。
例えば、リマーケティングなどで、特定のユーザー層や特定のサイト内行動をピンポイントでターゲティングしている場合、ターゲティングすることで満足してしまうことがよくあります。そのようなケースでは、ターゲットに向けたクリエイティブやメッセージを用意していないことが多く、これではコンバージョン数もCTRも上がりません。そして結局、リスティングによるリターゲティングが有効だという話になってしまっています。
テクノロジーのみに頼るのではなく、ユーザー行動の仮説を考えることが、全てのデジタルマーケティング施策において成果を上げるためのカギです。そしてさらに、アトリビューションの取り組みでは、ユーザーの仮説にもとづいて評価モデルを組み立てることが、実を結ぶもう1つの鍵となります。
新規獲得30%アップ&コスト10%削減を同時に実現!アパレルEC企業の成功事例
仮説に基づき独自の評価モデルによるアトリビューション分析を行うことで、高い成果を上げた企業の事例を紹介します。某アパレルEC企業では、メインの顧客層が50~60代で、それ以外の顧客層の獲得を課題としていました。そこで、新規獲得を目的としたキャンペーンを実施。獲得コストを10%削減しながら新規獲得を30%アップ、さらに売上も20%向上させることができました。
具体的には、過去180日間の顧客の広告接触データを取得し、その一人ひとりのデータを見ることで、独自の評価ルールを導き出し、各広告の間接効果を算出。さらに、月次のアトリビューション分析に加えて、週次で数値を見て獲得状況を把握し、PDCAを細かく回しました。また、今回の施策の目的は新規顧客の認知拡大であったため、コンバージョンが新規顧客か、既存顧客かを把握することが分析の際の要でした。それは、顧客IDの属性データを分析ツールで取得し、自社の購入履歴データベースと紐付けることで、新規顧客のみのデータ分析を実現しました。
同社が行ったのは、真っ当なマーケティングです。顧客一人ひとりの行動データを分析して、媒体優先度を仮説立てし、それに応じてアトリビューションの評価モデルを組み立て、PDCAを回していくことで、わずか半年でこれだけのインパクトのある成果を出すことは可能なのです。
情報サイトの成果の評価を実施した通信教育会社の事例
今度は、とある通信教育会社の事例を見ていきましょう。この会社では、2012年からアトリビューション分析に取り組んでおり、さらに自社で運営する情報サイトを通じたコンテンツマーケティングにも実施しています。
この情報サイトは月間のPV数は多く、サイトへの集客という面では成功していました。しかし、コンテンツが潜在顧客を狙ったものであるため、集めたユーザーをECサイトへとその場で誘導することはほとんどできず、運用コストに見合うビジネス上の貢献を示せないでいたのです。そこで、潜在顧客向けのコンテンツを評価するには、長期でユーザー行動を把握する必要があると考え、情報サイトの成果の評価を実施しました。
実際のユーザー行動をローデータで見たところ、情報サイトのコンテンツを見たユーザーが、その数ヶ月後に自然検索などで販促サイトへ流入し、申し込みに至っているケースが多いことが明らかになりました。つまり、自然検索経由での購入に、情報サイトは貢献していることが見えてきたのです。そこで、この顧客の行動パターンに応じて、情報サイトの貢献度の低いコンテンツを見直すといった施策を実施することで、潜在顧客向けのコンテンツの評価をさらに高めていくことができました。
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