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モバイル戦国時代を制覇する!mobidec2007詳細レポート

モバイル版Google AdSenseの可能性


グーグルの「コンテンツ向けAdSense」は、この秋から携帯向けの提供を開始した。ユーザー、携帯サイトオーナー、広告主に、新たなコミュニケーションを生み出す仕組みについて、グーグル株式会社 ストラテジックパートナーデベロップメント マネージャーJohn Lagerling氏が紹介した(この記事はmobidec2007セッションのレポート記事です)。

「モバイルによる情報検索・閲覧の特徴を研究し、的確なソリューションを提供する

 グーグルの目的が、インターネットのあらゆるものを的確に検索し、情報を提供することにあるのは誰もが知るところだろう。近年、同社は携帯サイトの拡充と足並みを揃えるように、モバイルにおける検索および携帯連動型広告に対しても力を注ぎつつある。

しかし、インターネットを席巻する同社とて、そのソリューションは決してPCの考え方を置き換えるだけで完了するものではない。グーグルでは、モバイルならではの特徴を3つの観点から分析し、ニーズに相応しいサービスとして提供することを意識しているという。

 「まず第一に携帯端末の画面が小さいことから、必要な情報がすぐに表示される必要がある。そして、可動性が高く持ち歩きが多いため、地域と連動した情報が求められる傾向にある。また、原則1人1台のパーソナルツールとして、PCよりさらに個人に特化したレコメンデーションが可能になる」(Lagerling氏)

グーグル株式会社 John Lagerling 氏

 さらにモバイル端末の形態はそれぞれで、技術にも幅がある。そうした受信側の都合に関わらず、いかに見やすく提供するかということに配慮しているという。そこにグーグルの携帯戦略における挑戦があるというわけだ。また、そのためにパートナーシップを重視していると語る。

PCからも携帯からも同じように利用できる、情報検索&閲覧環境を実現

 グーグルではそうした方針に従い、現在日本においてさまざまな携帯向けのサービスを展開している。たとえば、「Google Maps for Mobile(Docomo Java版)」では、インタフェースは携帯電話の小さな画面にPC版と同じデータが取り込まれる仕組みとなっている。

同じように、Gmailやカレンダーについても、PCでも携帯電話からも同じように閲覧可能だ。つまり、情報の保存場所を意識することなく、必要な情報にいつでもどこからでもアクセスできる仕組みを提供しようしているわけだ。

 また、グーグルのメインサービスは、やはりあの「検索窓」であろう。しかし、モバイルの画面の小ささを鑑みると、まずアクセスした時点で必要頻度の高いコンテンツが示されていた方が便利である。さりとて、万人向けのポータルでは重すぎる。そこで、グーグルの携帯サイト用トップ画面では、ユーザーが必要と思ったコンテンツを登録できるマイページのような機能をもたせている。

 こうした携帯向けサービスで最も特徴的なのは『地域性』にあると、Lagerling氏は語る。たとえば、検索する際に地域名が自動的に検索ワードに添付され、自動的にその地域のレストランや人気スポットといった情報を入手できるというもの。その他、天気や地図といった地域に特化した情報も容易に取得が可能だ。

 そして『パーソナライズ』という観点からは、PCではかなり普及した感のあるRSSが威力を発揮するという。グーグル独自のアルゴリズムにより、人気のある話題や情報を個人の属性に応じて提供しようというものだ。

 こうした携帯のハード面の特徴、および「地域性」「パーソナライズ」といった諸々における技術とノウハウを、モバイル版「Google AdSense」にも活かしつつあるという。

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウマミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの製作などを経て独立。ビジネス系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/12/13 12:22 https://markezine.jp/article/detail/2315

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