Azureを基盤にして生まれるソリューション
MarkeZine編集部(以下、MZ):貴社は数々のICTソリューションを提供されています。デジタルマーケティング領域で、Microsoft Azure(以下、Azure)を活用したサービスの提供を考えたきっかけを教えてください。
山崎:弊社は、2009年よりMicrosoftのクラウドソリューションを450社以上に提供してきました。Azureはもちろん、Office 365などデジタルマーケティング領域に限らず様々なものを提供しています。また、SIerとして様々な業種・業態に対して豊富なシステム開発の実績を持ち、デジタルマーケティングにおいても10年以上のソリューション提供、200社以上への導入・支援実績があります。また、日々最先端のテクノロジーに対し投資を行っています。
それらの背景から、デジタルマーケティング領域でもAzureを活用したサービスを展開できないかと考えたのが最初でした。
MZ:現在デジタルマーケティング領域で提供しているサービスにはどういったものがありますか?
山崎:現在は大きく3つのソリューションを展開しています。1つ目は、SitecoreのCMSをAzure上で設計、提供するものです。Azure含め、Webサイトをクラウド上に構築したいというクライアントが非常に多いため、弊社がAzure上でSitecoreの導入からシステム開発、運用、保守までトータルサポートするサービスをリリースしました。
2つ目は、Adobe Experience Manager(以下、AEM)もAzureを基盤にして提供しています。AEMは高度なデジタルマーケティングプラットフォームとしてクライアントにご利用いただいておりますが、AEMはLinux OS上での構築が必要になるため、Azure上で行う場合、これまでは海外企業のサポートのもと構築するしかありませんでした。そこで弊社は、Azure上でLinux OSをサポート可能な、弊社子会社と連携し、これを実現いたしました。Linux OSの構築サポートまで含まれているのは、国内企業で初の試みです。
そして最後に3つ目ですが、機械学習の「Azure Machine Learning」に関するサービスも展開しています。現在は分析支援を主に行っており、サイト上でレコメンドすべきコンテンツや、サイト上における顧客の離脱箇所などが機械学習を用いることで簡単に導き出せます。現在はこれらの3つのソリューション提供がメインになっています。
興梠:また、11月に「Visitor Insight」というサービスもリリースしました。これはB2B企業向け営業プロセス最適化サービスで、弊社が提供するCMSをAzure上に構築する際に設置することで、コンテンツに対するユーザーのアクセスログが蓄積できます。そこから顧客のWeb上での行動を可視化するサービスです。このサービスを皮切りに、CMSのようにコンテンツの配信までだけでなく、改善や分析など、継続してPDCAを回すためのサービスやコンサルティングも展開していきたいと考えています。
Azureをデジタルマーケティング基盤とするメリットとは
MZ:様々なソリューションを、Azureの基盤で展開されているんですね。その理由やメリットは何なのでしょうか。
興梠:まず、お客様のWebサーバーの初期投資をかなり抑えることができます。今までは最大アクセス数を考慮して、サーバーを複数台用意しておかなければなりませんでした。しかしAzureであればミニマムなアクセス数に合わせて用意し、例えば新製品発売などによりアクセス数が急激に増加した際に柔軟に対応することができます。
あと構築期間の短縮にもとても助けられていますね。今まではサーバー購入後にデータセンターへ構築、サーバーやCMSをたてて……とプロセスが多く半年以上はかかっていました。しかしAzure上での設計では、3ヶ月程度短くすることができます。
MZ:急にキャンペーンをしようとしたときにも、すぐ対応できるのは魅力的ですね。ちなみに貴社が提供する基盤として、どうしてAzureを選択したのでしょうか。
山崎:マイクロソフトの信頼性や継続性、利便性が大きいですね。Microsoft Officeはもちろん、Windows Serverなどクライアントにとって親しみのあるツールとの連携もしやすいので、導入企業様にも喜んでいただけていると思います。
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