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Instagram活用企業特集

“Instagramっぽさ”とブランドメッセージを両立させるには? SUUMOが進めた動画広告施策


広告想起が44pt、ブランド認知が6ptリフトアップ

――今回の施策の効果についても伺いたいのですが、KPIには何を設定されたのですか?

伊藤氏:具体的なKPIは定めていませんでした。初めての取り組みなので、適切なKPIが何か確証を持てなかったためです。ですが、このようなキャンペーンに共通した視点として、どれだけの数の方々に届いたかという「リーチ数」と、届いた方がどう変わったかという「態度変容」があると思います。

 この観点でいうと、リーチ数やリーチ獲得単価は当初の想定通りでした。他の動画プロモーションの平均リーチ単価と比較しても、想定の範囲内です。態度変容の効果について、広告接触者と非接触者の差を見たところ、接触者は広告想起が44ポイント上昇していました。ブランド認知度については、クリエイティブによって差がありますが、6ポイントの向上がみられました。

竹内氏:この結果はInstagramの媒体上の個別調査です。他媒体での施策との比較も見ていきたいと考えています。今後は、定期的に実施しているブランド調査を通して、他の各種メディアとの比較も行いながら態度変容をチェックしていきたいと考えています。Instagramでの施策は始まったばかりなので、これから工夫をしていきたいと考えています。

――今回の施策を通して気付いたことはありますか?

伊藤氏:広告の出し方や表現は、他の媒体のクリエイティブとは違うと痛感しましたね。一筋縄ではいきませんでした。他の媒体では共通のクリエイティブを使用することが多いのですが、Instagramの場合は専用のクリエイティブを作らないと世界観にマッチしないと感じています。もちろん、広告の目的がブランディングか、ダイレクトレスポンスかによっても変わってくるかとは思います。

竹内氏:クリエイティブアセットの流用という観点では、今回、Instagramの公式アカウントへの誘導を目的に、Instagramの動画広告クリエイティブを別の媒体に掲載しました。今後は、他媒体と連携したクリエイティブの制作も模索してきたいと考えています。クリエイティブとアカウントのトーン&マナーを大切にすることは重要であると同時に、新しいクリエイティブの形を生み出すと、今回改めて感じました。この気付きをこれからの連動施策に生かしていきたいです。

今後はサービス利用につながる施策にもチャレンジしたい

――最後に、今後のInstagram活用について展望を教えてください。

竹内氏:現在、新たなキャンペーン施策をいくつか構想しています。すべてに共通しているのは、新しいブランドイメージの醸成やチャレンジの場として利用することですね。チャレンジは、例えば、他の施策とどう組み合わせるか、これまでのキャラクターコミュニケーションとは親和性が高くなかった層との接点づくりなど様々です。

伊藤氏:今回は潜在層の方々へのアプローチでした。ですが、それだけではビジネスは成立しません。今回の施策を今後の住まい探しの機会に接続し、サービスを利用していただくことが重要です。ですから、プロモーション配信施策の連携や組合せを考えています。

 例えば、Instagramのブランディング広告に接触した方々に対して、ダイレクトレスポンスに接続したアプローチをすることができるかもしれません。または、クリエイティブの接続という観点。媒体ごとにクリエイティブは異なっていてもテーマがつながっているなど、媒体をまたいで共通したブランド体験を完成させる施策ができると考えています。今回の取り組みを機に、様々なキャンペーンを試してみたいですね。

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この記事の著者

伊藤 桃子(編集部)(イトウモモコ)

MarkeZine編集部員です。2013年までは書籍の編集をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/01/27 14:38 https://markezine.jp/article/detail/23574

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