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【短期集中】オムニチャネル・マーケティング~実践現場からベスト・プラクティスを探る

進める前に知っておきたい、オムニチャネル・マーケティングにおける効果測定の“下ごしらえ”

定量データだけじゃない!定性的なレポートとは

 ここまでは、アプリの売上貢献という側面から定量的な測定について書きました。しかし、オムニチャネルは顧客中心な体験を提供することですから、定量的な測定だけで満足してはいけません。

 ここで重要となるのがVOC(Voice of Customer: 顧客の声)です。これはコールセンター業務では一般的な言葉ですが、デジタルな世界にも散らばっています。

 SNS、アプリのレビューの書き込みといった、ユーザーが思うままに書く情報を見逃さず定期レポートする事で、サービス改善のきっかけづくりが期待できます。もちろんネガティブな情報も一定数ありますが、店舗やECでは手に入らない情報が手に入りますので、是非活用しましょう。

 ちなみに当社では、定期的な「ユーザーテスト」を実施する事を提案しています。実際のユーザー複数名にサービスに触れていただいた上で、アクセスデータではわかりにくい課題や、改善のヒントの発見に役立てています。

ユーザーの発話には、UIや機能に関する改善のヒントが潜んでいる
ユーザーの発話には、UIや機能に関する改善のヒントが潜んでいる

ツール選び以前の「下ごしらえ」が重要

  • サービスが実現するユーザー行動を可視化し、測定すべき数値を明確にする。
  • またがるシステムやその担当を明確にし、システム連携の計画を立てる。
  • 完全な連携は目指さない。一定のアナログ業務は許容する。
  • 定量的な測定だけでなく、定性的なレポートで改善に役立てる。

 デジタルマーケティング業務に関わると「効果測定」「データ分析」といった業務と毎日関わることになります。また、マーケティングオートーメーション、DMPといったツール・サービスも定番化し、手段も多様化しています。

 しかしながら、他部門、多チャネルと協力して効果測定を進めるという観点からだと、なかなかうまくいかないのが現実です。ボトルネックになっているのは、ツールの選び方・使い方以前の「下ごしらえ」にあるかもしれません。ぜひこの機会に見なおしてみてはいかがでしょうか。

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この記事の著者

工藤 元気(クドウゲンキ)

1985年生まれ。㈱ゆめみ取締役。大手小売・飲食・メーカーのマーケティングシステム、O2Oアプリ、CRMの大規模受託開発の企画・ディレクター・営業を兼務し、現在は企業のオムニチャネル推進のためコンサルティング、研究に従事。現場で培った経験を元に、新鮮で現実味のある情報をお届けします。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/02/02 08:00 https://markezine.jp/article/detail/23784

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