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「検索データの活用はECに留まらない」アド領域へ歩を進め、レビュー活用を見据えるゼロスタートの戦略

2016/03/02 10:00

DMPもレコメンドも本質は同じ、違いは消費者側に立つか否か

MZ:山崎さんにお伺いします。ゼロスタートにとって、アド業界に参入する意味はなんなのでしょうか。

山崎氏:ZERO ZONE ADは配信プラットフォームではありません。ですから、厳密にいうとアド事業への完全参入ではないのです。当社が目指しているのは、広告配信の最適化という分野です。

 広告配信最適化というとDMPが思い浮かぶかもしれません。対して、当社の強みは検索とレコメンドエンジンの技術です。検索とレコメンド技術を中核にしたビジネスは9年前から始めていますが、この姿勢は一貫して変わっていません。

 検索とレコメンドを端的に言い表すと、「消費者のニーズに合った情報を勧める」ことです。実はこれは、DMPの本質と一緒なんですよ。

MZ:DMPの本質と、検索とレコメンドエンジンが提供する意義が同じということですか。

山崎氏:そうです。DMPの本質は「企業が出稿する広告を、消費者に最適化して配信する」ことにあります。消費者からしても、自分が求めている有用な広告が配信されれば嬉しいはずですし、企業にとっても良い結果になる。

 しかし現実はあまりそうなっていません。この理由は、DMPのソリューションが主に広告主に向けてのものなので、消費者の目線になっていないところにあります。必ずしも消費者にとって有用になっていないのです。当社が目指しているのは、消費者のために最適化された広告を配信すること。これは、売り手の企業側にとっても効果的なはず。当社が目指している分野は、まさにここです。

アド領域でも信頼を勝ち取る鍵は「誰が語るか」

MZ:とはいえ、広告配信の最適化という本質は配信プラットフォームベンダなども目指していると思います。ここを踏まえ、ゼロスタートの強みはどこにあるのでしょうか?

山崎氏:当社の強みは検索レコメンドのノウハウです。これが最大のポイントです。当社のパーソナライズドECソリューションは、ユーザーが検索した結果を最適な順番で表示するソリューションですが、この検索結果は、EC事業者にとってみれば広告と同じなのです。

 なぜならレコメンドとは「この検索条件で買うのならば、これがいいですよ」というEC事業者からの提案ですから。実際、当社のパーソナライズドECソリューションは、検索キーワードを基に消費者のニーズを探り、それに最適な結果をパーソナライズして表示しているので、効果も高く、ユーザーの方から喜ばれています。

 これに対し、一般の広告がなぜ嫌がられる事が多いのかといえば、出す側の論理で押し付けてくるからです。クリック錯誤を誘導するような見せかけ広告や、何度も追いかけてくるリターゲティング広告は、消費者に押し付け感を与えるのです。

 その点、検索キーワードは、「今まさに消費者が求めている情報」にほかなりません。そのデータを活用し、実績を出してきたからこそ、消費者に最適な広告配信ソリューションが可能だと考えています。

MZ:松田さんは、ZERO ZONE ADの事業拡大に向け、具体的にどのような活動を展開していくのでしょうか。

松田氏:先ほど山崎さんが話したように、新しいビジネスを始めるには、その業界に向けた人脈作りが鍵になります。信頼していただくには、技術力はもちろん前に立つ人間にも重要な役割があります。

 幸い私は長年アド事業に携わっていたこともあり、ゼロスタートにジョインした旨をFacebookでお知らせしたところ、「詳しく話を聞かせてほしい」という問い合わせを多くいただきました。ありがたいことに、今はこうしてインバウンドで引き合いをいただいている状態です。これを受け、引き続きパートナーシップを確立すべく、具体的な話を進めていく予定です。

 アド事業はまさに始まったばかりです。足元からきちんと関係を固めて一つひとつ実績を作り、私たちの強みや価値を確信していただく。まずはここからですね。


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