リアルと密接な“Connected Audience”が強み
MarkeZine編集部(以下、MZ):Twitterは日本でも多くのユーザーにすっかり浸透しています。現在、広告ビジネスも非常に好調とのことで、今回は日米の違いや現状の強化点などをうかがえればと思います。まず、自社のTwitterというサービスを現在どう捉えられているか、教えていただけますか?
アルフォンシ:Twitterは現在、3億2000万人の月間アクティブユーザーを擁しています。今やそのうち8割が、モバイルからの利用者です。
Twitterで重要なのは、リアルタイム性です。全世界へのライブなつながりを提供できることが、当社の強みだと思っています。文化やスポーツ、政治、映画や音楽などのエンターテインメントなど、人々が熱心に興味を持つものについての情報をライブで届けることができます。
MZ:日本でも、テレビでの映画放映に合わせて皆がある瞬間にツイートするなど、今やイベントになっています。
アルフォンシ:米でも同じです。スーパーボウルや選挙などの際も、まさにリアルで起こっていることと同時進行でTwitter上でも話が盛り上がる。この、リアルと密接なTwitterユーザーを“コネクテッド・オーディエンス”と称しています。オーディエンスの皆で、体験を共有できることが、我々の提供できるユニークな価値だと考えています。
2015年は売上前年比160%に伸長、広告主も倍増へ
MZ:広告ビジネスについて、米・日のそれぞれの状況をうかがえますか?
アルフォンシ:Twitterは世界中のマーケターに、前述のコネクテッド・オーディエンスと接触するための方法を提供しています。すべての広告商品がこれによって大きな規模にリーチできるため、広告ビジネスは堅調に成長しています。
先日、2015年の通年決算を終えましたが、売上は前年比で22億米ドル増、成長率だと+約60%の伸びでした。また、2015年第4四半期のアクティブ広告主、これはその月にTwitter広告を出稿いただいたクライアントという意味ですが、これが13万アカウント。前年第4四半期と比べて+90%と、ほぼ倍に増えています。
MZ:それは顕著ですね。売上+約60%の伸長には、主にどの広告商品が寄与しているのでしょうか?
アルフォンシ:どれかが突出しているわけではなく、全般的に好調ですが、強いて言えば動画広告が好調ですね。当社では、さまざまな広告主のさまざまな目的に合わせて商品を展開しており、大きくはブランディング向けとダイレクトレスポンス向けがあります。
前者の現在のメーンが、動画広告です。比較的新しい商品ですが、かなり集中して投下している広告主が増えており、売上に大きく貢献しているのは確かです。CPV、コスト・パー・ビューで効果をみています。後者だと、アプリインストールやサイトへの誘導、コンバージョン獲得を目的とした商品があります。