CPA大幅圧縮/転換率の大幅改善「GMO MARS DMP」活用法
では今回の連携でどういった施策を展開できるようになるのか。「GMO MARS DMP」の活用事例を見てみよう。
既存ユーザーの育成
GMOインターネットが運営する、国内最大級のドメイン公式登録サービス「お名前.com」では、「GMO MARS DMP」を導入したことで、“x回以上購入”というロイヤルユーザーの定義を発見できた。単純にコンバージョンしたユーザー層にリターゲティングした場合と比べて、顧客獲得単価(CPA)を約47%も圧縮することに成功したという。
新規ユーザーの獲得
さらに「お名前.com」では、「GMO MARS DMP」から導きだした“x回以上購入”というロイヤルユーザーの定義に当てはまる「ロイヤルユーザーに似た見込みユーザー層」に対して広告を配信。効果検証のために、その定義に当てはまり、かつ「商品Aを購入した」など、特徴的な行動を示したユーザーごとにセグメントをつくり拡張配信(類似ユーザー層への配信)を行ったところ、目標の上限CPAを最大70%近くも下回る結果になったという。
「このように、新規の見込み層獲得のために、ロイヤルユーザーの『そっくりさん』に対して広告を拡張配信します。こういった取り組みを今後Yahoo! JAPANのデータを活用して行っていきたいと思っています」(谷本氏)
「Yahoo! JAPANのデータと掛け合わせると、その中でも何かを買ったユーザー層とか、何かを検索しているユーザー層など、要素を増やすことができるため、これまでの定義とは違うロイヤルユーザーの定義が可能となります」(石井氏)
転換率の大幅改善
ある店舗型サービスを展開する企業のケースでは、「Web予約をしたユーザー」の情報をもとにリターゲティングを行っていたが「GMO MARS DMP」を導入し、「Web予約を経て、実際に入会した会員」の情報をもとに「実際に入会した会員」と似た行動をとるユーザー層へ広告を拡張配信。結果、来店予約から最終的な入会に至る転換率が1.8倍へと改善した。CTR・流入ボリュームには大きな変化はなかったことから、無駄な集客予算を増やすことなく、効果的に「本気度の高いユーザー層」へ広告を配信することができたという。
本格的にDMPの活用フェーズへ
これから、マーケティング領域での活用がより進むであろうDMP。これまでDMPの導入は、マーケティング部門だけで完結できるケースが少なく、他部門との調整も必要となるため導入が頓挫してしまうケースも散見されていた。しかし、最近の流れとしては、目的に沿ったDMP活用が進んできたため、1社で複数導入するケースも増えているという。
「我々の『GMO MARS DMP』を導入される際にも、『これで3つめです』とおっしゃる企業様もいらっしゃいます。これまでは、測定したデータを元に次のアクションを起こすデータドリブンなマーケティングは、日本企業の風土やカルチャーに根付いていない印象があり、どこかでお話が止まってしまうケースもありましたが、昨年後半あたりから徐々に、それが変わり始めていることを肌で感じています。マーケティングにデータを活かす流れは時代に求められていることなので、DMPの活用はこれからますます進んでいくのではないでしょうか」(谷本氏)