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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

動画配信サービス戦国時代、それぞれの思惑に迫る

CCCのリソースを最大限利用してサービスをグロースさせる「TSUTAYA TV」

CCCグループのリソースを最大限生かしたレコメンド

MZ:御社はCCCグループの一員でもあると思うのですが、そのリソースを活用している部分はありますか。

山内:CCCグループのデータベースはフル活用しています。具体的にはレンタル、購買履歴をもとにしたレコメンドやラインナップの調整を行っています。またグループ会社の映画レビューサイト「Filmarks (フィルマークス)」のデータベースも活用したレコメンドの展開も活用法のひとつです。Filmarksは、現在1,300万以上のレビューがあるため、それによるレコメンドはかなり効果的ですね。

MZ:特にレコメンド面において活用しているのですね。レコメンドはデータを基に自動で行っているのですか。

山内:調整はかけますが、自動的に行っています。基本的には「これを見た人はこれを見ています」といった協調フィルタリングをしつつ、会員の閲覧履歴に基づいたOne to Oneでのレコメンドも行っています。

 また、人によるレコメンドも力を入れています。ここでは、長年レンタルのビジネスをやってきた弊社ならではの強みを活かしています。店員さんはもちろん、マーチャンダイザーや俳優さんなどにもレコメンドしてもらえる環境が整っています。

MZ:確かに全国各地に店舗があることを考えると、店員さんのパワーはとても強力ですね。

山内:アルバイトさん含めると数万の従業員がいるので、そのリソースは今後も活用していきたいですね。

事業との棲み分けではなく連動が重要

MZ:レンタル事業のビジネスと配信事業では競合してしまうのではないかと思ったのですが、問題はないのでしょうか。

山内:現時点では限定的な問題だと思っています。動画配信サービスを見ているから、レンタルサービスを使わないということは今の段階ではあまりないですね。レンタルサービスや都度課金の配信サービスでは、今すぐ新作や見たい作品を借りられるというメリットがあり、SVODにないコンテンツの品揃えが圧倒的ですので。

 ただこれからどうなるか、わからないところは正直あります。今後SVOD市場が急激な伸びを見せてきて、レンタルサービスの事業とカニバリゼーションが出てきたら、随時対応していきたいですね。

MZ:レンタルからPPV、SVODまで、幅広く事業を行っているからこそできることですね。新規会員を獲得するために行っていることはありますか。

山内:現在はTSUTAYA DISCASの会員の方に対して、SVODをご紹介する施策を展開しています。また、ターゲットとしているヘビーユーザーの方は新作を見たいニーズも高いので、TSUTAYA DISCASとTSUTAYA TVの併用で、1ヶ月当たり最大10作品の新作の映像が見られるといった点を訴求しています。

MZ:TSUTAYA DISCASとTSUTAYA TVの併用率は上がってきていますか。

山内:TSUTAYA DISCASは現在、180万近くの方にご利用頂いているのですが、着実に併用率も増えてきていますね。最終的には、併用率を100%にしたいと考えています。

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スクリーンの奪い合いを勝ち抜く

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/03/15 08:00 https://markezine.jp/article/detail/24036

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