デジタルインテリジェンス(以下、DI.)は、4月14日、リアルタイム運用でテレビCMを補完し、若年層へのターゲットリーチを最大化する2つのソリューションを発表した。
昨今、高齢化と若者のテレビ離れ(若年層の個⼈視聴率の低下傾向)によって、テレビCMにおける若年層への到達効率は悪くなっている。下記のグラフのようにターゲットを13〜29歳男性とした場合に、実際のスポット広告では20回に1回しかターゲットに接触していない状況となっている。
これを補うためにはデジタルデバイスへの広告配信に頼る必要がある。またスポット広告などはプランとアクチュアルに乖離が出る場合も多く、テレビCMのアクチュアル到達状況をリアルタイムに把握しながら補完の手を打つ必要がある。このような課題を解決するために、今回の2つのソリューションの提供に至った。
アップベイダー
一つ目は、DI.が開発したテレビCMのターゲットセグメントでのアクチュアル到達状況をほぼリアルタイムで捕捉分析し、ターゲットリーチ補完を行うデジタル広告配信システム『CMARC(シーマーク)』と、アップベイダーが提供するスマートフォン向け動画広告配信サービス「AppVador」を活用し、キャンペーンでの到達数および到達効率を向上・最適化するソリューションだ。
従来は、スマートフォンを中心としたデジタル施策では十分なリーチを得られないことが多かったが、「AppVador」が有する延べ1.5億UUのリーチ力により、テレビCM施策と合わせてのキャンペーン設計が実現可能に。これにより広告主は、テレビCMでは接触しずらい若年層に対し、「AppVador」の独自技術である「ビューアブル・インプレッション(広告枠が1秒以上50%以上にわたってユーザーのスクリーンに表示されている状態)」により確実に広告を配信することができる。
Platform ID
二つ目は、DI.が開発した『CMARC(シーマーク)』とPlatform ID(以下、PID)が保有する『XrostDSP』を活用し、キャンペーンでの到達数および到達効率を向上、最適化するソリューション。これにより、若年層を対象としたキャンペーンにおいて、テレビCM放映期間の事前もしくは同時期に、400万UU/月以上の正確な20~30代へのリーチ、また、関東圏等の地域限定でのリーチが可能になる。
さらに『CMARC』において、テレビCM視聴データの分析を通じて即時にターゲットリーチをデジタル広告で補完すべきかを判断し、デモグラフィックデータ、あるいは購買行動データターゲティング(たとえば、リアル店舗において購買しているユーザーに対して、リマインド効果を促す)により若年層セグメントに対して、テレビだけでは届きにくい動画広告をターゲットに配信することもできる。動画広告を視聴したユーザーが、実際に店舗で商品を購入したかどうかといった購買態度変容分析(サービス名称:In StoreAttribution)も可能であり、ユーザーの動画広告視聴経験や購入実績に基づいた最適なシナリオ設計から検証まで、一気通貫での展開を実現する。
両社は、同ソリューションを特に若年層をターゲットとしたテレビCMキャンペーンの補完することを検討している広告主に対し、2016年6月までは3社を上限として、リーチを保証した形でのサービスを開始する。その後、正式なサービスとして、広告会社への販路展開を予定している。
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