米Microsoftは、ノルウェーの企業向け検索ソリューション事業を展開しているFast Search & Transfer(FAST)の株式に対して60億クローネ(約12億ドル)規模の公開買付けを行う買収提案を行ったことを明らかにした。FASTは取締役会ですでにこの申し入れを承認している。
ノルウェーに1997年に設立されたFASTは、効率的に企業内のデータにアクセスできるサーチプラットフォーム開発し、グローバルに展開。AOL、IBM、Overture、Reutersなどにサービスを提供するとともに、2001年9月には日本法人を設立し、日産自動車、楽天、リクルートなどを顧客としている。
Microsoftは、今回の買収によって企業向け検索ソリューション事業を強化すると同時に、ヨーロッパにおける検索技術の研究開発力の強化をねらっている。ウェブ検索市場で同社を大きくリードしているGoogleも企業向け検索ソリューションを展開しているが、もともとMicrosoftが強いビジネス分野の検索市場でのシェア獲得に、FAST買収は大きな威力を発揮しそうだ。
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