コンテンツ制作は準備が7割
まず、「思った通りのコンテンツを作ることが難しい」という課題を解決していきましょう。例えば、記事のネタを用意していざ制作に進むも、実際に上がってきた原稿を読むと、意図していた内容と全く違い、そこまで面白くないしエッジもない……というケース。上がってきた記事を修正するのは骨が折れますよね。
この問題を解消するには、記事制作前の準備段階で、ライティング担当者と編集担当者において認識のすり合わせが不可欠です。
そして、すり合わせのためには図1のように「記事の構成案」を固めることが非常に重要です。

構成案には、押し出したいポイントや記事の流れを記載し、テキストファイルやパワーポイントで作成して用意しましょう。その資料をもとに、関係者間で意思疎通を行い、齟齬がないように制作を進めるのがベター。コンテンツ制作はこういった準備が7割を占めるといっても過言ではありません。
メディアのガイドラインがメディアの是非を左右する

「メディア独自のルールや表記方法をドキュメント化すること」、これもメディアを運営する上では重要です。今進めているメディアのガイドラインドキュメントの一部をお見せします(図2)。記事を書く時の基本的な考え方に始まり、具体的なユーザー設計の話やタイトル記事作成のポイントなども記載しています。
もちろん、ガイドラインを作るだけで関係者に浸透するわけではありません。しかし、上手くいっているオウンドメディアと上手くいっていないオウンドメディアの違いは、こういったドキュメントの有無にあるように思います。
言語化されにくいポリシー(方針)を文章化することで、オウンドメディアのトーン&マナーや、運営で迷った時に原点へ戻れるツールとして機能しつつ、チーム間の連携がとりやすくなるという利点もあります。このドキュメントは、追記修正が必要であれば、常に更新していきます。
One For All, All For Oneの精神がチームにあるか
3つ目の「チームマネジメントが難しい」、これはごもっともなご意見です。関係者を巻き込みながら運営するオウンドメディアは調整に苦労します。これは、インハウスや外注に関わらずチームマネジメントにおける共通の悩みといえます。
特にメディアはライター・編集者だけで運営できるものではなく、当然バックグラウンドのシステム構築やサーバー管理をするエンジニア、UI/UXやサイトデザインを作るデザイナー、他にも様々なメンバーのもと運営が成り立っています。場合によっては、経営者も関わってくるので非常に複雑な組織形態となります。
これは精神論的な話になってしまいますが、One For All, All For Oneの精神を持てているかがとても重要です。ただ、その精神を持ってもらうための工夫はできます。特に、メディアの軸を明確にするメディアガイドラインを浸透させることは、効果的な施策の1つだと思っています。