360度動画による「疑似体験」は、高評価
Viibar:今回、なぜ「360度動画」という表現を採用したのでしょうか。
日本航空:360度動画を採用した目的は、商品を疑似体験する事で、よりリアルな理解を深めて欲しいという狙いからです。従来の座席よりも足元のスペースが約10cm広がったことによる快適性を伝えるため、「新・間隔エコノミー」という名称から始まり、今までさまざまな表現でメリットをお伝えしようとしてきましたが、この快適さをよりリアルに感じていただける有効な表現方法は実体験に勝るものはありませんでした。
「新・間隔エコノミー」という商品は認知されているけど、お客さまの更にご利用して頂くための答えはここにあると考えていました。とにかく、今までよりももっとリアルに伝わる方法はないかいろいろと検討した結果、今回活用した360度動画というアイデアがぴったりとはまったのです。
実は、忍者女子高生などをはじめとするバイラル動画の流行もあり、「新しいことにチェレンジするのであれば、話題となる動画を作りたいね」という話もありました。
しかし、同時にJALとしての会社のブランドもしっかりと伝えるためには、単なる、笑っておかしい「面白さ」を追求するのではなく、「なるほどね」「興味深いね」というような「面白さ」を追求していくべきだという方向性で一致しました。そんな時、ちょうど360度動画を制作できるクリエイターがViibarさんに登録されているとお聞きし、具体的に話が進み始めました。

Viibar:先ほどビジネス利用者がターゲット、というお話がありましたが、結果として動画施策は成功だったのでしょうか。
日本航空:まず、JAL社内では意外と新しいもの好きな傾向があるのかもしれませんが、関連部署においての評価は非常に高いものでしたまだ公開してから日が浅いため、しっかりとした効果検証はこれからですが、映像をご覧になったお客さまのコメントなどを拝見する限り、商品への興味喚起という意味でも効果が高かったのではないかと感じております。
また、360度動画のWeb以外での使い道として、Web用に制作した動画と同じような動画を六本木ヒルズで行った新座席お披露目イベントでも使用しました。
会場にお越しいただいたお客さまに体験していただくため、前述のJAL SKY SUITE(ビジネスクラスシート)を3種類並べ、その隣でこの360度動画を映し出しました(イベントではOculasを使用して、VR体験をしていただきました)。
まだまだ360度動画を体験したことがない方も多く、動画を見られた多くの方々に「おおー!こんなの初めて観た!」と喜んでいただくことができました。
1to1の宣伝コミュニケーションを目指す
Viibar:Viibarをご利用いただいたご感想をお聞かせください。
日本航空:まず、タイトな制作スケジュールの中、迅速なご対応をいただき大変助かりました。特に、機内での撮影は、いろいろな制限もあり、その対応は本当に大変だったと思いますが、そういった場面でも、柔軟、迅速にご対応いただけたのは有り難かったです。
また、企画コンペでアイデアを集めたのですが、多種多様なクリエイターに応募していただき、本当に十人十色のさまざまなアイデアをいただけたので非常に良かったです。
Web動画を活用するにあたり、どんな動画が、誰にどう効果的なのか、Viibarさんの担当の方やクリエイターさんと話し合いを重ねながら進めました。
今回、Viibarさんには360度動画以外にも色々な企画のYouTube用動画を制作いただきましたが、Viibarさんの仕組みのおかげで、ターゲットに沿った色々なパターンの動画を制作することができました。
Viibar:今後動画を使ったマーケティングで、さらに強化していきたいポイントなどはありますか。
日本航空:特に国際線の宣伝において、今年度は、さらに「認知」から「利用促進」を図っていくため1to1コミュニケーションを強化することを目指しています。
そのために有効な手段のひとつと考えているWeb動画をより一層積極的に活用していきたいと考えています。今回の動画シリーズでは、いくつかの課題も見えてきました。今後、年間を通して動画を活用していく場合、明確なコンセプト持ち、さらに「お客さまに届く」ものを1to1でより効果的に配信できればと考えております。
