ティーンの57%がビデオを含むオンラインコンテンツをつくっている
読者の中には、今のブログやソーシャルネットワークなどが一時的なブームであると考える人もいるかも知れない。しかし、若い世代は着実にそのようなコンテンツ制作の習慣を身に付け始めている。
Pew Internet & American Life Projectによる、米国ティーン(12-17歳)1100人を対象にした調査によると、57%がブログ、Webサイト、音楽、ビデオといった何らかのオンラインコンテンツをつくっているという結果が出ている。彼らの間では、19%がブログをやっており、一般の米国ネットユーザーでのブログの普及率が6%といわれていることから、いかに高い率であるかが伺える。
これはアメリカだけのことではない。日本でインターネットコムとGirls Labがの10-15歳約1400人を対象にした調査で、約3割がブログをつくったことがあると答えている。また、総務省は今年3月末のブログ登録者数が半年で83%上昇して868万人、SNSも79%増えて716万人と発表している。ブログは日本でも一気に広がりつつあり、若い層では高い率で浸透しつつあると言っていいだろう。
マスマイクロメディアの時代へ
アメリカの広告業界で話題になっているニューマーケティングの書、Joseph Jaffe氏の「Life After the 30 second spot(TVの終わり)」(注:1)では、視聴者がTVなどマスメディアから離れていくにしがたって、TVCMなどの予算がオンラインにシフトし、それが番組制作費に影響することで、ますます視聴者が離れていくという悪循環がこれから起こるのではないか、という世界を予測している。
ロングテールの図で考えると、今まで左側でヘッドの部分で高さを誇っていたマスメディアが徐々に高さを下げていき、その代わりに数々のニッチコンテンツの数が増え、また影響力を増していくという、「マスマイクロメディアの時代」に突入しつつあるといえるだろう【図1】。