SNSが売上に寄与しているかを見る方法
さて、最近SNS関連の質問で多いのが「SNSは売上にどれくらい影響するか」ということです。多くの企業がSNSの運用、広告出稿の重要性を感じ取り組んでいる中で、その評価や効果計測、PDCAの回し方に悩んでいるのではないでしょうか。
私は売上との関連を求められる場合、実践している方法があります。それはユーザー単位での評価です。
SNS経由でサイトに訪問したことがあるユーザーは、他のユーザーよりも、訪問回数が多く1人当たりの売上高も高くなるのがわかります。つまりSNSでは、従来のWEB評価指標であるセッションではなくユーザー単位で評価すると良いでしょう。

SNS上でつながり、タイムライン上で自社アカウントの投稿を毎日見てもらえるよう日々更新することで、サイトに訪問する回数が増えます。当然購入しない訪問も多いのでセッション単位のCVR(コンバージョン率)が高いわけではありませんが、ユーザー軸で見るといつかは買ってくれる優良ユーザーといえるでしょう。
重要なのは循環型マーケティングの実践
また、SNSでのマーケティング活動はファネル型でなく循環型で考える必要があります。

循環型では、まず広告などで新規ユーザーとのつながりを形成し、理解・共感(エンゲージメント)の高まる投稿を続け、高いエンゲージメントを維持します。その後、何かのタイミングでコンバージョンした一部のユーザーが拡散してくれるようになります。最終的には、拡散された情報をきっかけに新たなユーザーのつながりが生まれるというサイクルが循環型のマーケティングです。
このサイクルが回っているか、回すために必要なコンテンツはあるか? これらを整理しながらコンテンツの運用とコンバージョンの計測を行うことが必要です。SNSの運用で効果の上がらない企業は、ファネル型のように認知からコンバージョンまで一方通行でコミュニケーションを取ろうとしてしまうのです。
モバイルが常に顧客と共にあることで、SNSは顧客接点の主役となりつつあります。しかし従来のブランドプロモーションやダイレクトプロモーションとの考え方や運用の違いから、未だ上手く活用できていない企業も多く存在します。この機会にSNSならではの循環型マーケティングで運用してみてはいかがでしょうか。
次回はモバイルアプリの役割やコミュニケーションについて考えていきたいと思います。