SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究

10万円のwebサービスって売れるの? インターネット学習で人生を変えるSchooの挑戦

オンラインとリアル、2段階の説明会参加で申込みCVRが上昇

 「Schooに25万人いる既存学生(ユーザー)のなかに、確実にスキルを身につけたい、ジョブチェンジしたいという志望を持った方が一定数存在します。まずは、その方々を中心にアプローチをしています。具体的な施策としては、資料請求と申込みのステップがあるので、どれだけ前述のニーズがある方々に資料請求をしてもらえるのか、そのあと申し込みをしてもらえるのかのそれぞれのCVを追っています」(大迫氏)

 現在、2カ月または1カ月サイクルでプロモーション企画を実施し、それ以外の時期にオンラインとオフラインで説明会を開催している。資料請求を促すためにソーシャル広告も展開しているが、申込みCVを向上させる施策として特徴的な取り組みはオンライン説明会だ。

 Schooの授業同様に、特定の時間にSchooで生放送授業として配信している。オンライン説明会には1回につき数百人規模での参加があり、そのうち、資料請求のCVRは10%~20%。

 「オンライン説明会についてはサービス内での告知とソーシャル広告を併用して集客しています。参加者の多くがSchoo既存のユーザーさんですね。説明会実施の時間帯は色々試してみましたが、21時から22時が人気でした。Schooのサービス提供時間と重なることも理由かもしれません。曜日に関しては、土日と平日での差はあまり見られませんね」(大迫氏)

 申込みのCVに注目すると、オフラインでの説明会が効果を出している。これまで3回ほど開催してきたが3回目に至っては、参加者の約半数が申し込みをした。この結果について、大迫氏は参加者の行動に注目をする。

 「3回目の参加者の特徴はオンライン説明会にも参加して、別途開催しているオフライン説明会にもいらした方が多かった。オフライン説明会ではサービスの説明以外にも、対面でカウンセリングをするなど参加者とマスタープランのサポート講師陣や学習を開発する担当者が直接お話をする時間を用意しました。オンラインで認知したユーザーさんがリアルでの体験で最終的な判断を下す方が多かったのではないかと考えています」(大迫氏)

予想を超えた反響でKPIを1.5倍に再設定

 では、実際にどれだけの成果が上がっているのだろうか。ユーザー全体での構成比で見ると、利用者はまだまだ少ない。しかしながら、初月から予想を上回る滑り出しだったため、途中でKPIである売上を初期設定の1.5倍に再度設定した。その数値も既にクリアしており、2016年11月からの来期はより大きなチャレンジを予定しているという。

 ユーザー層に目を向けると、マスタープランが狙うメインターゲット層との乖離が起きたため、サービスサイトのクリエイティブのテコ入れをした。「メインターゲットは20代~40代に設定しているのですが、当初お申し込みいただいた方の年齢層が想定より高めでした。もちろん、幅広くご利用いただきたいので、お申し込み自体は嬉しいです。ですが、狙いが外れていることは課題としてとらえました」(大迫氏)

 そこで、ペルソナをより明確に立てて、サイトの写真やデザインそのものを変更した。たとえば、以前はノートPCの前で女性が微笑んでいる明るい色調の親近感を持たせる写真をトップに置いていたが、若い男性がPCに向かっている様子を写したものに変えた。すると、資料請求者も20代がぐっと増えたという。

テコ入れ後のイメージ

 一方、適正なセグメントにアプローチが可能になってから新たな課題も出てきている。新たなコミュニケーションチャネルについてだ。マスタープランでは資料請求者に対して電話でのカウンセリングを行うため、資料請求時に荷電の可否を訪ねているが、若年層からの請求が増えるにつれて、架電をNGにする数も増えてきているという。

 「ターゲットセグメントに合わせたマーケティング施策があると思います。年齢層に合わせて臨機応変に対応していきたいですね」(大迫氏)

次のページ
サービスは縦割りではない、学び続けられる環境を作りたい

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2016/11/09 12:00 https://markezine.jp/article/detail/25486

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング