興味を引きつけないと嫌われる広告に
昨今、検索連動型、ダイナミックリターゲティング、アフィリエイト、アドネットワーク、DSP、ネイティブ、動画、ソーシャル、DMPなど、数え切れない広告手法や広告会社が増えています。
その一方で、「ネット広告での新規顧客獲得」は、常に多くのマーケターの皆さんが課題に感じていると思います。それは一体なぜなのでしょうか?
情報量は加速度的に増えており、あらゆる業種業態で可処分時間の取り合いが起こっています。広告に目を向けると、各広告プラットフォームにおけるターゲティング精度や、広告フォーマットの進化は目を見張るものがありますが、それでも生活者の「慣れ」や「認識」などによって、広告は無視される傾向にあるようです。
eMarketerの記事によれば、米国においてミレニアル世代(22-36歳)のなんと77%が積極的に広告の非表示設定を行っており、65%が「広告がこの世になければ世界はよりよい場所」(記事本文より)になると答えています。
また、男女そして世代に関係なく、広告は邪魔な存在であるという心理的バイアスがかかっているというのです。しかし、記事によればもし広告が邪魔ではなく興味を引きつける場合は80%のミレニアル世代が広告を受け入れるとのことです。さらに、実際にはその世代の53%が商品・サービス購入前に広告を見て検討すると回答しています。
本連載では、上記のようなミレニアル世代を中心に無視されず、興味を引きつける広告出稿のノウハウを、Twitter広告に絞ってお伝えします。同広告に絞ってお伝えするのは、Twitterは10代から20代のユーザーが約半数を占めるメディアで、フォーマットやクリエイティブに気を配らないと無視されてしまいやすいからです。
重要なのは新規層をいかに獲得・育成できるか
上記のようなデータからもいえるように、「潜在層」「今はまだ意識もしていないが今後顧客になりえる層」との関係を築き、顕在層、購買層に育成することはますます難しい状況になっているといえます。
そういった事情もあり、Webマーケターの皆さんは、まず費用対効果が現れやすいCRMデータやcookieなどのデータを活用した「リターゲティング配信」や「検索連動広告」など「明らかに顕在化している層」への広告配信に予算を集中する傾向があるのではないでしょうか。もちろんこれにより短期的には広告効果が上がっているので、重要です。
しかし、常について回る課題が「新規層の獲得と育成」という問題です。この点において「無視される広告」から「生活者の興味を引きつける広告」に方向転換することが非常に大切なのです。