サポート強化を推進
アタラ:一つのSDKでワンストップに様々な機能を提供されるということは、裏側での開発の速度や品質に、相当高いものが求められるのではないかと思います。今後も取得できるデータやつなげる先がどんどん増えていくはずですので、求められる技術力が高まっていきますよね。

岡田:他のツールベンダーさんでも似たような標榜をされていると思いますが、我々は最も規模の大きいアプリをグローバルで相当数対応させていただいているんですよね。これに耐えうる技術や堅牢性に期待を頂いていることを感じています。
アタラ:ダッシュボードだけでなく、他社の広告配信系のツールとつながるということを考えると、堅牢性のほかにリアルタイム性も問われてくると思います。例えばサーバーの物理的な距離なども、パフォーマンスに直接影響しますよね。広告配信で求められるパフォーマンスほどではないかもしれませんが。
岡田:サーバーは日本のお客様へ最適で安心なサービスを提供するため、日本に置いています。
アタラ:日本法人が設立されたのが2016年の1月で、12月に岡田さんが日本法人の代表に就任されました。2017年が本格的に伸ばしていく年になると思いますが、日本では具体的にどのようなビジネス展開をされるのでしょうか。
岡田:TUNEはエンジニアの割合が多い集団で、グローバルに拠点があるのでサポートは基本的に24時間で対応できます。元々そういう技術的なサポート面は強い企業ではあるのですが、日本ではさらにサポートを強化していきたいと考えています。
営業拠点というよりサポート拠点というイメージの方が強いかもしれないですね。すでにTUNEを使って下さっているお客様は日本でも数多くいらっしゃいますので、そのお客様に、ローカルでもきちんと対応していくという意味合いが強いです。
アタラ:採用面でも、技術サポートを積極的に強化していくと。
岡田:我々としては短期的な利益を営業で追いかけるのではなく、技術やサポートを通じてお客様との信頼関係を築き、長くお付き合いして頂くという方針で動いています。いくつか採用の枠も用意してありますので、一緒に働いてもらえる方には、サポートエンジニアやアカウントマネージャーのように、お客さまと直接お仕事ができるポジションでお迎えしたいと思っています。
アタラ:素晴らしいですね。一方で、採用は非常に難しそうだなとも思いました。技術サポートで、かつ外資なので英語がある程度堪能で、立ち上げフェーズで働ける人、となると…
岡田:他の企業さんでもかなり苦労されていると聞いています(笑)。
アタラ:ただ、技術者にとっては、先ほどの「信頼関係を築き、長くお付き合いしていく」という方針は非常に魅力的に映るのではないかと思います。
ツールは刹那的な営業だけでは数字は上がりにくいですし、長く使って頂くことで開発投資を回収していくのがソフトウェアビジネスの基本だと思いますので、僭越ながらローカルの技術サポートは採用の中でも最重要ではないかと思いました。
岡田:ありがとうございます。私は「ローカライズ」の日本語訳は「根付く」が適しているのではないかと思っています。お客さまに「TUNE は日本の製品」だと思ってもらえれば、それこそが根付いている証拠だと思うので、そういう状態までたどり着きたいと思っています。ドキュメントや情報発信を全部日本語にしたからOKかというと、そういうものではないのかなと思っています。