ニュースにもコンテンツ制作のヒントあり
前回は「2016年、SNSで最もシェア拡散された国内広告とは?」について、エンゲージメント数(※)を指標に振り返り、露出するメディアを問わずどのような広告がSNS上でシェア拡散されたのかについて解説しました(前回記事はこちら)。
今回、検証のテーマにしたコンテンツは「ニュース」です。2017年がスタートして2ヵ月余り、日々メディアを通じて大小さまざまなニュースが私たちの目に飛び込んできます。
そのなかで、特にエンゲージメント(いいね、シェア、コメント、リツイートなど)されているニュースについて分析することで、「エンゲージメントされやすいコンテンツの作り方」を考えてみたいと思います。
(※)エンゲージメント数とは
いいね、シェア、コメント、リツイートなどFacebook、Twitter、Google+での総アクション数に加え、対象コンテンツについて取り上げた記事やSNS上における口コミなどの総数。スパイスボックスの独自ツールにて計測。
“芸能人ゴシップ”のエンゲージメント傾向とは
2016年は「ゲス不倫」が流行語大賞のトップ10にランクインするなど、芸能人のゴシップに関するニュースがお茶の間を随分賑わせました。2017年に入っても「文春砲」や「FRIDAY砲」など、ゴシップネタは尽きることがありません。芸能人のゴシップが、ニュースコンテンツとして需要があることは間違いなさそうです。では、やはりエンゲージメント数も高いのでしょうか?
下図は、今年に入ってSNS上で話題になった代表的な芸能人ゴシップに関するニュースのエンゲージメント数を算出したものです。日々メディアを賑わし、生活者の目に触れることが多い、芸能人ゴシップのエンゲージメントにはどのような傾向があるのでしょうか。
グラフにあるように、芸能人のゴシップは、多いもので11万エンゲージメントに及ぶものもありますが、ほとんどが2万エンゲージメント以下です(数値の参考までに、昨年話題を呼んだ「ガリガリ君 値上げ」CMのエンゲージメント数が10万エンゲージメント程度でした※前回記事参照)。
中身を見ると、薬物問題や不倫問題などで、昨年から引き続きテレビやWebメディアなどで頻繁に取り上げられています。しかし、さまざまなコンテンツがひしめく「ニュース」カテゴリーの中で、これらのニュースのエンゲージメント数はさほど高い数値ではありません。