SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

SNS起点で生まれるマーケティングトレンド

「拡散するニュース」に学ぶ、生活者が“語りたくなる”コンテンツのポイント

ポイントは、生活者が“語りたい”と思えるかどうか

 ここまでエンゲージメント数を指標に、2017年1月のニュースを分析してきました。今回の分析でわかったことは、「エンゲージメントを獲得するコンテンツには、生活者のオピニオンを呼び覚ます性質がある」ということです。

 エンゲージメントとは、生活者がソーシャルメディアを通じて“能動的なアクションとして自らの意見(=オピニオン)を語る”行動です。裏を返せば、エンゲージメントされるコンテンツを作りたいと考えるなら、そうした行動を喚起する要素をコンテンツのなかにしっかりと持たせることが非常に重要だということです。

 前述したように、いわゆる芸能人のゴシップネタのようなニュースは、メディアでの露出量が非常に多く、一見話題になりやすそうです。にもかかわらず、エンゲージメント数がそこまで伸びないのは、わざわざ生活者がソーシャルメディアを通じて能動的に語りたくなるような話題ではないということを示しています。反対に、社会問題や影響力のあるオピニオンリーダーによる発言など、誰もが意見を述べたくなるようなニュース(コンテンツ)がシェア拡散されていくのです。

 スマートフォン、ソーシャルメディアの普及により、誰もが発信者となり得る時代において、単にファクトを伝えるだけの情報は広がりません。企業でソーシャルメディアを活用する際には、単に自社が伝えたいメッセージをリーチさせようとするのではなく、生活者の行動や意見を喚起するようなコミュニケーションを取ることが重要です。

 またソーシャルメディアは、安易に活用することでむしろ企業のブランドを失墜させることがあります。エンゲージメント数を増やすことの本質的な目的をしっかりと認識したうえで、生活者をオピニオンの発信者としてとらえ、彼らの意見や行動を喚起するコミュニケーション設計を意識していくことが、今後ますます大切になっていくのではないでしょうか。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
SNS起点で生まれるマーケティングトレンド連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

物延 秀(モノノベシュウ)

スパイスボックス 副社長。2006年スパイスボックス入社。プロデューサーとして大手企業のデジタル・コミュニケーションをワンストップで支援し、2012年以降はソーシャルメディアを中心とした「共感」と「話題」を生むコンテンツのプランニングとプロデュース、自社ソリューション開発を統括。2016年に事業統括責任者および執行役員に就任。2017年より現職。自社サービス:インフルエンサーマーケティング支援「TELLER」、コンテンツマーケティング支援「BRAND SHARE」、ROI分析プラットフォーム「THINK」、自社メディア:「newStory」自著:『新ヒットの方程式』~ソーシャルメディア時代は、「モノ」を売るな「共感」を売れ!~(宝島社)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2017/02/27 09:00 https://markezine.jp/article/detail/26102

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング