SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

マーケターのための注目著者インタビュー

「時間の奥行きを計算してファンを作る」 プルデンシャル生命のFBページを4万人がフォローする理由

 米国に親会社のある世界的生命保険会社・プルデンシャル生命保険のFacebookページ「日出ずる国の営業」が、ビジネスマンの間で密かな人気を得ているのをご存知だろうか。2013年から開始した同ページには、4万3,000のいいね!を獲得し、4万2,000人からフォローされている。さらに、今年1月には、第2作目となる書籍『アメリカ本国を驚愕させた、プルデンシャル生命の売る力2』(プレジデント社)を刊行するまでになった。なぜ、プルデンシャル生命保険のコンテンツはそこまで人気なのか? 仕掛け人で同社の執行役員常務の阪本浩明さんに話を伺った。

「商品の訴求は絶対しない」プルデンシャルのFB戦略

 プルデンシャル生命保険は、世界最大級の金融機関であるプルデンシャル・ファイナンシャルのグループ会社。「ライフプランナー」と呼ばれる営業社員が、顧客へのコンサルティングを行いながら、オーダーメイド形式で保険商品を提供するというのが特徴だ。

 このプルデンシャル生命保険が運営しているFacebookページというのが、「日出ずる国の営業」という、ちょっと変わった名前の公式ページだ。

プルデンシャル生命保険の企業Facebookページ「日出ずる国の営業」

 コンテンツの内容は、「営業パーソンの人生」や「営業という仕事とは何か」といった、ビジネスパーソン向けのインタビュー記事を中心に紹介しており、開始から3年の現在、約4万3,000「いいね!」と、4万フォロワーを獲得している。

主に「営業職」にいる人の仕事観などをコンテンツとしている

 一見すると、Facebookページとしては成功しているように見えるが、本コンテンツには「保険」の「ホ」の字もない。コンテンツマーケティングとして、このページを続ける「狙い」はどこにあるのだろうか? プルデンシャル生命保険の執行役員常務である阪本さんはこう語る。

「日出ずる国の営業」を企画した、プルデンシャル生命保険の執行役員常務 阪本浩明氏

「営業職というと、やはり一般的には『イメージがよくない職種』と思われがちです。特に生保の営業のイメージは悪い。しかし、弊社では、生保の営業パーソンが『日本の生命保険業界を変えたい』と、志をもって働く会社です。彼らが頑張っている姿を発信して、日本の営業パーソンを元気にしたいと思い始めたのが、この『日出ずる国の営業』です。企業Facebookページを利用して保険商品を営業するつもりは、全くありませんでした

 確かに、同ページのコンテンツは阪本さんのおっしゃる通りの内容だ。2017年1月16日の記事では、地方で同社に転職したライフプランナーが、壁を乗り越えながら、同社営業職のトップであるエグゼクティブ・ライフプランナーになるまでを紹介したインタビューだ。同月23日の記事では、『すぐに行動できる人』(青春出版社)の著者、藤由達蔵さんのインタビューを取り上げているなど、営業パーソンに役立つコンテンツを中心に掲載している。

 生命保険どころか、同社に関連する情報は、トップ画像に小さく「supported by Prudential」と書いている以外、ゼロと言っていい。このような立て付けのメディアを運営するには、それだけではない深い狙いがあるのではないだろうか。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
「時間の奥行きを計算する」 長期ビジョンでのコンテンツ設計

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
マーケターのための注目著者インタビュー連載記事一覧
この記事の著者

野村 光(編集部)(ノムラ ヒカル)

岩手県出身。ケント大学(英国)卒業。ライフスタイル誌、ガジェット系雑誌などで編集・執筆・カメラを担当した後、KADOKAWAにて語学、ビジネス、自己啓発、翻訳など、書籍編集者として幅広いジャンルの書籍を刊行する。2016年11月より翔泳社へ入社し、Webメディアの編集者となる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2017/03/16 08:00 https://markezine.jp/article/detail/26160

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング