データを正しく使えば幸せな関係を築けるはず
押久保:前回中村さんにお会いした際に、Supershipに転職されると聞いて驚きました。直近ではオウンドメディア「Lidea(リディア)」を手掛けられたりとご活躍でしたが、実は今までもライオンだけでなくWeb媒体社など外部の企業も経験されているんですよね?
中村:そうなんです。ですので、初めての転職ではないんですが、Supershipは前職とは社風がだいぶ違うので慣れているところです。
押久保:今回は中村さんと、受け入れる側の広告事業本部長の宮本さんに、それぞれの視点から話を聞きたいと思います。早速ですが、なぜ転職を決意されたのかうかがえますか?
中村:そうですね、以前から、データとテクノロジーを正しく使ってもっと皆が幸せな関係を築けるのではないかと思っていたんです。皆というのは、広告主、サプライヤーやエージェンシー、そしてユーザーの三者を指しています。そんな関係を実現するために転職した、というのが最も大きな理由です。
広告主企業にいても、ある程度は模索できると思いますが、Supershipが有するデータは膨大で、かつプラットフォーマーとしての立ち位置もエージェンシーとしての立ち位置もある。自分が思い描く世界を作るためのリソースが充実している印象があったので、Supershipへの転職を決めました。
広告主・広告業・生活者の“三方良し”を目指す
押久保:なるほど、確かにDSPもSSPもあり、nanapiをはじめBtoC事業も展開しているという側面は、その世界に合致しますね。Supership側としては、中村さんのような方を探されているタイミングだったのでしょうか?
宮本:ブランド側でマーケティング経験を積んだ方が社内にいたら、とは思っていましたね。スケールアウト(※同社の前身となったうちの一社)時代からずっとDSPを提供してきて、どのようにアドプラットフォームを進化させればブランディングにより有効となるかを模索してきましたが、外部のマーケターへのヒアリングでは限界があるとは感じていました。
中村:僕は僕で、ブランド側でデータ活用を模索しながら、一歩引いて見ると、まだまだデータ活用には可能性があると感じていました。
加えてメディアの方からも、個人的に「データの使い方がわからない」という相談を受けたりしていたので、もっと広くマーケティング業界の中で“三方良し”の状態を作りたかったんです。一朝一夕にはいかなくても、広告主やメディアに対してハブの役割を持つSupershipであれば、地道に解決していける環境なのではないかと思いました。
押久保:役割としては?
宮本:広告事業本部では事業部制を敷いていて、大きく分けると、DSP・SSP、動画広告などのプラットフォームビジネスやデータ活用を中心としたトレーディングデスク等を運営しており、中村には当社の広告事業全般のCMOを務めてもらっています。