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統括編集長インタビュー

「小さなことでもやり抜く」「地味なことを着実に」ツール導入後に持つべきマインド

活用度合いが25%でも、目的が達成できればいい

 数年前からいち早く活用を進めた両社。一方でツールをフル活用できている会社は、まだまだ一握りで宝の持ち腐れになるケースも多いと聞く。ツールのパワーを最大限引き出すためには、使う側にどのようなマインドおよびプロセスが必要なのだろうか。

 現在の活用度合いや活用を推進するためのポイントを両者に聞いたところ、両者からは「活用度合いは25%程度」という意外な答えが返ってきた。

 言い換えれば、25%程度しか使えていなくても成果が上がるという意味にも取れるが、どういった意図だろうか。ツール活用に対してヤオ氏は次のようにアドバイスする。

 「マルケトはパワフルで高度なツールだ。一方で私たちのビジネスにおける課題は実はそれほど高度でもない。マーケターはとかく派手なことや目新しいことに目を奪われがちだが、着実に実績を積むために必要なことの多くは地味なことだ。たとえば、運用を継続するためのワークフローの仕組み化やWebサイトの運用、管理などみんなが率先してやりたくないことでも、地道に継続してやることが大切だ」(ヤオ氏)

 一方、リッグス氏もツールを使うことを目的にするのではなく、いかに自分たちのやりたいことを実現させるかにこだわる必要性を説く。

 「どうやって成功を遂げたのかよく聞かれるのだが、小さなことからはじめてコツコツ継続してやっていくことが大切。その際に重要なのは、たとえ小さなことでも集中的に突き詰めてやっていく意識を持つこと。お金も時間も限られているのでそのポイントに最大限リソースを割き、やる抜くことで次につながる。より使えるのならそれはそれで良いことだが、最も重要なのはお客様に対してよい体験を提供すること。それが達成できるのであれば、活用度合いが25%程度でも良いと思っている」

 さらにリッグス氏は迅速に活用を進めたいのなら、有料のコンサルティングサービスを利用することも一つの手だとした。

 特に社内にまだツールを活用できるマーケターがいない場合、内部だけで活用を進めようとしても時間がかかってしまう。たとえ費用がかかったとしても、それに見合うROIがあればいいだけだ。

 最後にこれからについて聞くと、ヤオ氏とリッグス氏はそれぞれ次のように語った。

 「今回のイベントのテーマでもある、エンゲージメントの向上を図っていく。特にマルケトはアナリティクスの機能に優れていると思うので、その機能をより活用すればビジネスを伸ばしていける。AIやプレディレクティブ・アナリティクスといった機能は非常に魅力的だが、マルケトには先ほど申し上げた『地味な部分』もお手伝いいただけると、私たちはもっと助かる(笑)」(ヤオ氏)

 「BtoCのマーケティングに力を注いでいきたい。具体的にはグーグルアドワーズやフェイスブックなどの有料広告の最適化を図っていく。ヘルスケア業界にも変化の波が起こっている。象徴的な傾向はエンドユーザーの力が高まってきていること。もちろん、これまで取り組んできている医師に対して私たちの認知度をより上げることも必要だが、最終的な意思決定はエンドユーザー側にある。エンドユーザーから支持されるブランドになっていきたい」(リッグス氏)

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/05/15 13:00 https://markezine.jp/article/detail/26452

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