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Instagramで売れてる商品、話題のスポットはどうして生まれたのか?

#ニトスキを知っていますか? Instagramで流行ができた商品事例からノウハウを探る

フォロワーが少なくても成功するケースとは

 先ほど紹介したのはInstagramアカウントに多くのフォロワーを集めている企業の事例でした。ここからはフォロワーを集めていなくてもInstagramで話題となりヒット商品となっているものについて紹介していきます。

 まずは、ニトリが販売するスキレット鍋です。この商品は500円ほどで購入できる鉄鍋で、Instagram上では#ニトスキ(※投稿数:62,845件)と略され、おしゃれな料理写真が多く投稿されています。現在では17万人以上のフォロワーを抱えるニトリのInstagramアカウントですが、このアカウントが開設されたのは2016年4月です。

 一方で、#ニトスキが流行ったのは公式アカウントが始まる1年以上前なので、ユーザー投稿から火がついたといえます。テレビをはじめとした各種メディアでも取り上げられていました。実際の投稿には、「ニトスキいいですよね!」「おしゃれな食卓!」などポジティブなコメントが多く集まっています。

 続いてご紹介するのは、2017年春に流行した#ストロベリーボンボン(※投稿数:10,747件)です。これは韓国の「cafe de paris」というお店で出していたイチゴがたっぷり入ったスイーツで、見た目の華やかさからも若い女の子たちの間で話題になりました。

 こちらも、「おいしそう!」「どこのお店?」などのコメントが多数よせられています。現在日本でも様々なお店で取り扱いがあるようです。

 他にも#guパジャマ(※投稿数:7,707件)というハッシュタグで多くの投稿を集めるのはファストファッションブランドGUのパジャマです。ハート柄やミッキー柄など可愛いデザインのパジャマが人気で、昨年から女の子たちの間で人気の#パジャマパーティーというイベントでも大活躍しています。このように、ユーザーの投稿で賑わい、多くの情報が拡散されることでポジティブなコミュニケーションが生まれています(※投稿数は2017年6月4日現在)。

話題商品が持つ共通点とは

 ここまで、いくつかの Instagramで話題の商品をいくつか見てもらいました。Instagramで情報が発信され、気になったユーザーがコメントをつけると、投稿したユーザーが感想を教えてくれることで、ユーザー間でポジティブな情報交換が行われる。そのような流れから話題となり購入につながっている流れができるのです。

 それでは、Instagramで話題の商品とはどのような共通点があるか考察してみましょう。まずは、「写真映え」というポイントがあります。InstagramはビジュアルがメインのSNSですので写真映えする商品であることがポイントです。ニトスキのように商品単体ではなく、盛り付けることで写真映えする商品も投稿者ごとにオリジナリティが出せるため向いていると思います。

 次に、「手軽にできる」という点もポイントです。私も試してみたいと感じた際にあまりにもコストが高い、実施する上で難易度が高いものは手が出しにくくなります。2,000円前後の価格感の#ストロベリーボンボンはスイーツとしては安価ではありませんがその価格でリッチな体験ができるという意味では、Instagramのメインユーザーである若年層の女性にも手が出ない価格ではありません。

 また、「モノだけでなくコトがある」というのもポイントです。ご紹介した3つの商品のようにカフェ、料理、パーティーなどモノ(商品)だけでなく、コト(体験)が一緒についてくる商品であれば、「誰かと一緒に行ってみた。」や「自宅で試してみた」などと、投稿しやすい要素になります。まとめると、「写真映えする」「手軽にできる」「モノだけでなくコトがある」このような要素がInstagramで話題になりやすいポイントです。

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Instagramで話題になるメリット

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この記事の著者

松重 秀平/テテマーチ株式会社(マツシゲ シュウヘイ)

 2015年6月に創業したテテマーチ株式会社にてSNS事業の立ち上げを行う。現在はサブスクリプション型のSaaSであるInstagram分析ツール「SINIS(サイニス)」のグロースおよび、SNSの研究チーム「サキダチラボ」の所長を務める。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/06/28 09:00 https://markezine.jp/article/detail/26673

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