『デジタルマーケティングで売上の壁を超える方法』(MarkeZine BOOKS)は、若くして「ECの生き字引」と呼ばれる、現オイシックスドット大地 執行役員、CMT(チーフ マーケティング テクノロジスト)の西井敏恭さんの新著です。
アドテクノロジー中心で語られることの多かったデジタルマーケティングですが、西井さんが関わってきたECやアプリなど多様なビジネスにおける「売上」をデジタルマーケティングの手法でどう構築していくかをわかりやすく解説しています。
売上は「顧客」からもたらされます。本書の前半では、顧客との長期的な関係をどれだけ分厚くできるか、売上の基盤をどれだけ強固にできるかについて、西井流の「新規とリピート」を中心に解説します。新規顧客獲得、そしてリピートしてくれる継続顧客をどのように分け、アプローチしていくか。データ表を見ながら解説します。
後半では、売上の土台を作ってくれる施策を優先度別に紹介。トレンドに流されないマーケティングの基本的な考え方を説明します。さらに「CRMは心理学である」と考える西井流の顧客コミュニケーションをはじめ、デジタルにおけるブランド、デジタルな組織づくりのポイントをシンプルに解説しています。
長らくECに携わりデジタルマーケティングの知見を培ってきた西井さんは、ツールやテクノロジーの使い方を知ることよりも、まずはデジタルマーケティングの仕組みや特性をきちんと把握することが大事だと強調します。顧客と直接コミュニケーションすることが当たり前になった時代を生きるための教科書として、本書を手元に置いておきませんか?
また、本書に登場する顧客と売上の分析表(Excel)を購入者全員に特典としてプレゼントします。自社の顧客を新規とリピートで分析し、将来のためにPDCAを回してください!
目次
第1章 デジタルでマーケティングはどう変わったか
そもそも「マーケティング」とは?
マーケティングファネルに足りないもの
マーケティングには順番がある
デジタルで何が変わったのか
デジタルの3つの特性
売上の土台を作る
デジタルマーケティングの全体像
第2章 売上を「新規」と「継続」に分解する
新規顧客と継続顧客
顧客構造と売上の関係
「継続率」が上がると売上も伸びる
新規に依存したビジネスは厳しい
なぜ継続率が大事なのか
顧客の状態で翌年の売上も予測できる
第3章 「F2」の壁を超えるには
おすすめのラーメン屋さんの話
「F2転換」とは
その「F2」は本当にリピートなのか
F2の高い壁
大切なのは「タイミング・商品・コミュニケーション」
タイミングで反応が変わる
F2に効く商品は?
コミュニケーションは熱いうちに
第4章 CRMは心理学である
CRMを恋愛にたとえると
「お客様がどう考えているか」だけに集中する
お客様に直接話を聞いてみる
商品の見せ方を考える
離れられない仕組みを作る
マーケティングオートメーションを活用する
第5章 「広告費は売上の10%」は正しいか
「広告」はお客様との最初の接点
広告費はどのくらいかければいい?
初回購入のハードルを下げる
体験のハードルを少し上げる
設計がうまくいかないときの選択肢
入口体験の改善ポイント
コンテンツは安上がり?
第6章 優先度の高い広告をやり切る
いよいよ広告の話をします
最低限やるべき広告は何か
事業を拡大するときに使う広告
お客様の目線で広告を使い分ける
スマホ時代に急成長したSNS広告
なんとなく広告をやっていませんか?
SEOとSEMに対する考え方
SEOの2つの役割
SEMとキーワード
リマーケティング広告・ショッピング広告
アフィリエイトの考え方
SNS広告① フェイスブック
SNS広告② ツイッター
SNS広告③ LINE
進化するディスプレイ広告
広告は気持ちづくりが大切
自分たちでできるところからやっていこう
こんなとき、どの広告を使う?
第7章 サイト改善とKPI
ページビューに一喜一憂する前に
サイト改修はゴールが大切
カートの改善は必ずやること
スマホ中心で考える
見るべきサイトのKPI
ノイズを減らす方法
数字の見方を変える
第8章 選ばれるブランドになるには
ブランドは何からできているのか
ブランドとカスタマージャーニー
アマゾンにどう向き合えばいい?
第9章 社内調整とチームづくり
2か月前に書かれたメルマガ、読みたいですか?
デジタル部門は組織横断型のチームに
社長がデジタルを理解していない会社
人材不足はチャンス
ECの部署にはどんな人が向いている?
専門家も必要です
第10章 [まとめ]デジタルマーケティング10のメソッド