Optimizelyが挑戦する4つの新しい取り組み
Opticon 2017では、実験プラットフォーム「Optimizely」に今後リリースされる予定の新機能が公表された。
「Stats Accelerator―統計結果の加速」
AIをバックエンドに搭載し、より高速な実験結果の提供を実現。統計的有意に至るスピードが従来と比べ3倍速くなることで、1つの実験にかかる時間を短縮し、PDCAの回転スピードの高速化を行うことができる。
「Feature Management―段階的ロールアウト・機能管理」
新機能のリリースには、バグの発生や、ユーザーに受け入れられない可能性などのリスクが考えられる。ごく一部のユーザー、もしくはセグメントしたユーザーにのみ新機能を段階的に公開し、反響計測したのち全体公開に進む段階的ロールアウトは、リスクを軽減する有効な手法です。Feature Managementは段階的ロールアウトの導入を実現するツールであり、機能のロールアウト・ロールバックを簡単に行うことができる。
「Support for Dynamic Websites―GUIの進化。SPAなど複雑なWebサイトでも手軽に実験」
シングルページアプリケーション(以下、SPA)の普及など、現在Webサイトの構造はどんどん複雑になっている。それにともない、実験作成のGUIもさらに進化が進み、従来では難しかった、SPAなどのWebページでのテストパターン作成にも対応可能になった。
「Program Management―実験管理プラットフォーム」
実験のアイデアやステータス、結果の共有は、チームが大きくなるほど難しくなっていく。実験管理の専用プラットフォームであるProgram Managementを活用することで、組織全体での情報管理をより効果的に行うことが可能になる。
競合よりも一歩先に進むために、A/Bテストを組織文化に取り入れる
Opticon 2017には世界中から参加者が集っていた。競合より一歩先に進むため、また競合に取り残されないため、世界中で実験への注目・利用が進んでいる。世界のリーディングカンパニーは既に実験を組織に定着させ運用し、他からは得られない成長のための知見を高速かつ継続的に得る体質を培っているのだ。
グローバルの傾向は日本にも及ぶ。私たちは恵まれたことに、世界の先駆者たちが手に入れた実験の手法・戦略を学ぶことができる。さらに実験を支えるツールも進化しており、数年前とは比較にならないほど実験の導入は容易になった。
先駆者からの学習、ダイナミックな実験にも容易に対応できるツール、効率よく実験を組織文化に取り入れられる環境が整った中、実験をしないことがリスクになる日も近いのかもしれない。
