SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

新着記事一覧を見る

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第107号(2024年11月号)
特集「進むAI活用、その影響とは?」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

シェア拡散されるブランドストーリー

「72時間ホンネテレビ」の価値は“視聴数”だけじゃない、絶大だったソーシャルメディア上での話題量

 最近シェア拡散されているコンテンツを取り上げ、その理由を分析し解説する本連載。今回はAbemaTVにおける最高視聴数を獲得した「72時間ホンネテレビ」がヒットした理由を考えます。

元SMAP3人が出演して話題となった「72時間ホンネテレビ」

 こんにちは、スパイスボックス副社長の物延秀(もののべ しゅう)です。その時々の時流に合わせ、コンテンツがシェア拡散される理由を分析してきた本連載。過去記事では、広告に限らず様々な分野のコンテンツがシェア拡散される理由を幅広い視点から紐解いてきました(前回記事はこちら)。

 今回は、広告、放送業界の画期的な取り組みとして注目を浴びたAbemaTVの「72時間ホンネテレビ」について解説します。

 先日、元SMAPの3人が出演するAbemaTVの番組「72時間ホンネテレビ」が大きな話題を呼びました。ジャニーズ事務所を離れた国民的大スター、元SMAPの稲垣吾郎氏、草なぎ剛氏、香取慎吾氏にとって、新たな門出となった記念すべき同番組。その舞台がインターネットテレビであったことは日本中を驚かせました。

 そして、番組内容が11月2日の21時から72時間に渡る長時間の生配信であったことから、インターネットテレビの特性を生かした構成になることを大いに予感させ、事前期待値の高いコンテンツとなっていました。

 そうした中、AbemaTVが今回の放送でどのくらいの「視聴数」(番組の再生回数)を獲得するのかが、業界関係者を含め大きな注目を集め、様々な有識者がWeb上で見解を述べるような事態となっていたのです。

「視聴数7,400万回」が持つ価値とは?

 結果として、「72時間ホンネテレビ」の視聴数は約7,400万回であったことが既に発表されています。大台の1億回には届かなかったものの、それまでのAbemaTVにおける最高視聴数(「亀田興毅に勝ったら1000万円」)である約1,420万回の記録を大きく塗り替えました。7,400万回も視聴されたことに驚く人、「同時視聴者数」は少ないはずとそのパフォーマンスを疑う人など、数字について様々な議論が生まれました。

 こうした分析は、基本的に「視聴数」と「テレビ視聴率」との相違点や、AbemaTVの「アクティブユーザー数」から実質の「同時視聴者数」を推測して論じているものが大半でした。つまり、視聴数約7,400万回とは、「結局、どのくらいの人が見た」ことになるのか?(テレビ視聴率でいうとどの程度なのか?)が論点となっていたのです。

 しかし、私は「72時間ホンネテレビ」のコンテンツパフォーマンスの価値は、視聴数ではなく“ソーシャルメディア上での圧倒的な話題量”にあったと考えています。ソーシャルメディア上の話題量を計る指標である「エンゲージメント数(※)」が、非常に高い数値を叩き出していたからです。

   ※エンゲージメント数とは

 「いいね」やシェア、コメント、リツイートなどFacebook、Twitter、Instagramでの総アクション数に加え、対象コンテンツについて取り上げた記事に対するSNS上における口コミなどの総数。スパイスボックスの独自ツールにて計測。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
「紅白歌合戦」「24時間テレビ」をはるかに凌ぐ、SNSでの話題量

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
シェア拡散されるブランドストーリー連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

物延 秀(モノノベシュウ)

スパイスボックス 副社長。2006年スパイスボックス入社。プロデューサーとして大手企業のデジタル・コミュニケーションをワンストップで支援し、2012年以降はソーシャルメディアを中心とした「共感」と「話題」を生むコンテンツのプランニングとプロデュース、自社ソリューション開発を統括。2016年に事業統括責任者および執行役員に就任。2017年より現職。自社サービス:インフルエンサーマーケティング支援「TELLER」、コンテンツマーケティング支援「BRAND SHARE」、ROI分析プラットフォーム「THINK」、自社メディア:「newStory」自著:『新ヒットの方程式』~ソーシャルメディア時代は、「モノ」を売るな「共感」を売れ!~(宝島社)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2017/11/30 08:00 https://markezine.jp/article/detail/27537

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング