Twitterにおける動画という存在
MarkeZine編集部(以下、MZ):動画広告に関する話に行く前に、最近のTwitterの状況について教えてください。
味澤:元々、Twitterは140字以内のテキストで発信するところから始まりましたが、最近ではライブ配信を含めた動画の投稿が増えています。
また、動画配信プラットフォームには、様々なものがありますが、その多くの利用ピークは夜になっています。ただ、Twitterの場合、朝起きた時から通勤や通学、昼休み、夕方、帰宅、夜まで、1日中まんべんなく使われているというデータがあります。
さらに、最近ではTwitterが情報収集ツールとしての役割を果たしています。特に、電車の遅延情報や天気、スポーツの試合経過などリアルタイム性の高い情報はTwitterで見るケースが確実に増えています。
その「What's happening?(今どうしてる?)」を知りたいというマインドでTwitterを見ているユーザーに対し、動画を見せていくことは非常に効果的であるといえます。
MZ:なぜ動画を見せていくことが効果的なのでしょうか。
味澤:動画に接触するのはセレンディピティが強いからです。タイムライン(以下、TL)に表示する際、アルゴリズム上では興味のありそうなコンテンツを表示します。ただ、ユーザーの体験としては、自分で興味のあるコンテンツをたまたま見つけたと認識しているのです。自分で見つけ、おもしろいと感じたコンテンツはよりリツイートやお気に入りといったアクションにもつながりやすいのです。
動画広告でフルファネルに対応
MZ:続いて、動画広告の現状について教えてもらえますか。
味澤:現在はファーストビュー、プロモビデオがあり、新たにビデオウェブサイトカードとビデオアプリカード、インストリーム動画広告が加わっています。これらのメニューを用意することで、認知から購買までのマーケティングファネルをすべてカバーしようとしているのが現状です。
認知という部分に関しては、ファーストビューが特に強力ですね。1日1社限定ということもあり、「人気が高く買うことが困難」といわれ始めています。プロモトレンドとセットで利用するとトレンドに上がることに加え、その日の最初にログインした時に、必ず広告が届きます。最近ではタテ型動画にも対応したので、スマホの画面を確実に1回は占有することができます。
MZ:比較・検討、獲得という部分ではいかかでしょうか。
味澤:最近リリースしたものだと、ビデオウェブサイトカードが好評ですね。動画広告の課題として、再生途中での離脱があると思います。それを解決するためビデオウェブサイトカードでは、動画をタップすると、動画がただ大きく表示されるだけでなく、動画が再生されたまま、下に遷移先のサイトが表示されます。
また、その中で商品を販売することも可能です。ダイレクトレスポンス系の広告にはもちろん、ブランディングを目的に行うキャンペーンでも有効だと思います。