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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

定期誌『MarkeZine』特集

よなよなエールが熱狂的ファンを増やし続けるワケ

根っこにはチームで取り組む文化がある

――大きなイベントだと佐藤さんのチームだけでは難しいと思いますが、どういう体制で取り組んでいるのでしょうか。

 4ヵ月くらい前からアナウンスして、製造や経理や出荷も含めて各部署から2・3人ずつ手を挙げてもらってメンバーを募ります。そして、期間限定のプロジェクトを組むんです。毎回15人ほどですね。今の私のチームができる前も、プロモーションのメイン担当を中心に、そういう形で運営していました。元々、井手が楽天市場の店舗オーナー向けの研修「楽天大学」でチームビルディングを学び、それを当社の研修として導入して毎年10人ずつかなり深く実施しているので、チームで取り組む文化はあると思います。

――それぞれ本業がある中で、メンバーが集まらないことはないんですか?

 それがないんですよ! イベントは「おいしいよ!」「応援しているよ!」というファンの生の声を直接聞ける機会になることをみんな知っているからですね。そういうのは、普段の業務へのやる気につながります。

 もう一つは、会社としてもプロジェクトを通して主業務とは違う場で学びを得たり能力を発揮したりする機会を応援するために、自分のリソースの7割を主業務、2割をプロジェクト参加、1割は自己研鑽に使うことを推奨しているんです。コアになる私たちとしても、普段お客様に接しない社員にこそ参加して欲しいし、毎回違うメンバーで話すとアイデアに多様性が尽きないので、すごくおもしろいですね。

真摯な思いが生む「応援」というファンの形

――冒頭のニックネームで呼び合う社風もそうですが、風通しがいい企業文化から生まれる社員の皆さんの自由な感じと顧客への真摯な思いが、応援したくなる気持ちを呼ぶ要因になっているような気がしてきました。

 それはあるかもしれないですね。元々ECで事業復活できたのも、私たちの「ビールに味を!人生に幸せを!」という実直な思いが伝わって応援してくださったファンがいたからですし。店舗イベントなどでも、すごく熱く声をかけてくださるんです。だから私たちも、お返ししたい。すべての行動はお客様に喜ばれるストーリーありきですし、スピード感をもってそれを実現するにはいちいち上長の許しを取るのではなく、ある程度は自分たちの裁量でお客様の期待を超えるサービスをしていこう、と。もちろん、事後には報告してフィードバックや改善を考えたりしますが、自発的な行動を後押しする文化もあります。

――では、今後行いたいことは?

 今、デジタルでは活動の“広さ×深さ”が一定なので、たとえばオンライン飲み会の参加者を増やせるように範囲を広げること。それから、逆にすごく絞ったコミュニティを作ることの両方に関心があります。濃いほうも考えているのは、やはりオープンなSNSだと投稿も丸くなるというか、マニアックなことができない。でも、そうしたコミュニケーションが響く方々は確実にいらっしゃるので、濃いイベントのオンライン版もやってみたいですね。

 オフラインでは、ライトなファンの方々に、ヤッホーブルーイング自体を応援していただけるようになる施策を考え中です。イベントが大規模になると、イベントには参加するし、製品も好きだけれど、企業とのコミュニケーションにはあまり関心がないように見える方々もいるような気がしていて。そういう方々とも密な関係を築ければと思っています。

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この記事の著者

市川 明徳(編集部)(イチカワ アキノリ)

MarkeZine編集部 副編集長
大学卒業後、編集プロダクションに入社。漫画を活用した広告・書籍のクリエイティブ統括、シナリオライティングにあたり、漫画技術書のベスト&ロングセラーを多数手がける。2015年、翔泳社に入社。MarkeZine編集部に所属。漫画記事や独自取材記事など幅広いアウトプットを行っている。
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※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/02/25 18:00 https://markezine.jp/article/detail/27637

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