※本記事は、2017年12月25日刊行の定期誌『MarkeZine』24号に掲載したものです。
FUNを提供しFANを増やしていく
株式会社ヤッホーブルーイング よなよなエールFUN×FAN団(プロモーション担当)
佐藤 潤(さとう・じゅん)氏
IT事業会社を経て2012年にヤッホーブルーイングに入社。入社時は通販事業を担当しECサイト「よなよなの里(本店/楽天市場店/Yahoo!店/Amazon店)」の企画・運営に従事。現在は、よなよなエールの認知度、およびロイヤリティ向上の活動を行うプロモーション部署「よなよなエールFUN×FAN団」の団長を務める。(ニックネーム:ジュンジュン)
――長野県の軽井沢に本社を置くヤッホーブルーイングは、日本のクラフトビールを追求し、「よなよなエール」をはじめ個性的な製品が人気です。元々、酒税法の規制緩和を受けて1996年に星野リゾートの星野佳路代表が設立し、当時営業担当だった井手直行さんが2008年より社長を務められています。ファンからは「てんちょ」と呼ばれているそうですね。
そうですね。15年ほど前、当社は経営すら危ぶまれましたが、楽天市場やメルマガでとにかくたくさんコミュニケーションしていくことでファンが増えて、その方々が私たちを支えてくださった。当時、井手が通販店舗の「てんちょ(店長)」として出ていたので、今もファンの方々にも社内でもそれがニックネームになっています。
当社は今140人くらい社員がいますが、全員がニックネームで呼び合っていて、私は名刺にもありますが「ジュンジュン」です(笑)。年齢や役職に関係なく、アイデアや意見を自由に言い合える雰囲気を大事にしようという考えから生まれた制度です。役職といっても社長、事業責任者の2つしかなく、組織の階層も浅く、とてもシンプルです。
――そうなんですね。佐藤さんの部署の「よなよなエールFUN×FAN団」というのは、どういう意味合いなんでしょうか?
主にプロモーションを担当していて、まずは楽しみながらよなよなを知っていただく「FUN」を提供し、そしてロイヤルティを高めて応援してくださる「FAN」の方を増やしていきたいという2軸で活動しています。認知拡大のほうは、今年は動画プロモーションにかなり力を入れていました。ロイヤルティだと、ファンイベントが中心です。今は私を含めて6人おり、3人が東京で分担してFUNづくりの活動を行い、私とあと2人は長野を拠点にイベントなどを中心にFANづくりを担当しています。PRを担う広報部門は別にあり、随時連携しています。
チーム自体は昨年できましたが、以前から社内で兼務の形で認知活動をしている部署と、イベントを手がける部署がありました。それぞれの活動が濃くなっていたので、これをひとつにして強くする「専属の部署を新設したい」とEC事業責任者をしていた私が手を挙げて、今年から本格始動しています。